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大谷翔平 メジャー史上初「45―45」達成 被弾の投手も「素晴らしいスイング」両軍ファンが万雷の拍手

スポニチアネックス 2024年9月8日 1時33分

 ◇インターリーグ ドジャース1-3ガーディアンズ(2024年9月6日 ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手(30)が6日(日本時間7日)、ガーディアンズ戦に「1番・DH」で出場。試合には敗れたが6回に45号ソロを放ち、46盗塁と合わせてメジャー史上初の「45―45(45本塁打、45盗塁)」を達成した。盗塁を試みるチャンスはなかったが、5試合ぶりの一発でシーズン51本塁打、52盗塁ペース。残り21試合で、前人未到の「50―50」を目指す。

 どちらのファンであろうが関係ない。4万5318人の大観衆は、偉大な記録であることを分かっていた。メジャー史上初となる「45―45」を達成した大谷は、万雷の拍手を浴びながら、軽やかにダイヤモンドを回った。

 節目の一発が飛び出したのは6回1死。相手の先発左腕ボイドの甘いシンカーを強振した。角度38度で飛び出した打球は大きな放物線を描き、バックスクリーン左に着弾。45号ソロで21年の自己最多とリーグトップに並ぶ100打点に達した。

 初回はボイドの同じ真ん中のシンカーを中堅フェンス手前まで運んだが中飛。3回は初球に内角球を見せられた後に外角スライダーで空振り三振に倒れていた。ボイドは被弾した場面は内角を狙っていたと明かし「彼に失投した代償。素晴らしいスイング」と脱帽。スライダーも警戒しながら初回と同じ球種、同じコースの球を確実に捉えて一発とした大谷は、8回は右腕ガディスから右前打で、こちらも自己最多に並ぶシーズン160安打。打者専念の今季は得点(112)や盗塁(46)ですでに過去最高を大幅に更新しており、本塁打王争いでは2位のブレーブス・オズナに8本差をつけた。

 この日のロサンゼルスは熱波警報が発令され、最高気温が41度まで上昇。試合開始時点で31度まで下がったが、試合前の調整は普段より厳しい環境だった。それでも元NBAレーカーズのコービー・ブライアント氏(享年41)を長年にわたって支えた理学療法士のジュディ・セト氏が見守る中、当初の予定通り屋外でキャッチボールを実施。それ以外の調整はいつも通り全て室内で行い、準備を整えた。

 エンゼルス時代の21年に記録した自己最多の46本塁打にあと1とし、メジャー通算では韓国出身の秋信守(チュ・シンス=現韓国SSG)が持つアジア最多記録の218本にあと2。試合は敗れて地区優勝マジックは17のままとなったが、デーブ・ロバーツ監督は「翔平は“目標志向”な選手。記録を打ち破り、目標を達成することが好き」と目を細める。

 年間51本塁打、52盗塁ペースで「50―50」も現実味を帯びてきた。残り21試合。どこのファンであろうが関係ない。世界中の人々が、大谷に夢を乗せる。(柳原 直之)

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