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広島 2カード連続負け越しで正念場も…前向く新井監督「一試合一試合、一球一球みんなで頑張っていく」

スポニチアネックス 2024年9月9日 5時1分

 ◇セ・リーグ 広島3-4中日(2024年9月8日 マツダ)

 広島は8日、中日戦(マツダスタジアム)に3―4で敗れ、今季同カードの負け越しが決まった。打線は0―4の4回に末包昇大外野手(28)が左前適時打、続く5回にも野間峻祥外野手(31)に中前適時打が飛び出すなど、1点差まで猛追したが、あと一歩及ばず。4位・DeNAに3・5差と接近を許した。ここにきて2カード連続の負け越しと22試合を残して正念場を迎えたが、新井貴浩監督(47)は「いい攻撃ができている。またあさって(10日)につなげていきたい」と前を向いた。

 序盤から4点を追う展開を強いられた広島打線だったが、一丸で相手投手陣に食らいついた。新井監督はその奮闘ぶりに、確かな上がり目を見いだした。

 「みんな最後まで諦めない、追いついて、ひっくり返すぞという気持ちが出ていた。いい攻撃ができていると思うので、またあさってにつなげていきたい」

 まずは0―4の4回だ。小園、坂倉の連打で無死一、三塁と好機を拡大させ、末包が反撃の口火を切った。柳の高めカットボールを叩くと、地面で高く跳ね上がった打球は、三塁手の頭上を越えて左前適時打となった。

 「ちょっと内に来る高い球を意識していたので、そこを振り切れたのは良かった」

 8月17日ヤクルト戦から今月5日のDeNA戦まで16試合連続4番に座り、打線をけん引してきた和製大砲。だがコンディション面を考慮されて前日まで2試合連続で欠場となっており「悔しい思いがあった」。3試合ぶりの先発で、その思いを結果につなげた。

 その回になおも1死二、三塁から石原の三ゴロ間に1点を加えると、続く5回も打線がつながった。秋山、矢野の連打で無死一、二塁とすると、野間が中前適時打。1点差に迫り、なおも無死一、三塁。試合前時点で今季2戦2敗、計14回にわたって無得点に封じられていた難敵・柳をマウンドから引きずり降ろし、たたみかけるチャンスが訪れた。だが…。2番手・斎藤の前に小園が一ゴロ。坂倉も一邪飛に倒れると、最後は末包も空振り三振で抑え込まれた。6回以降は相手救援陣の前に沈黙。猛追も、あと一歩及ばなかった。

 チームは2カード連続の負け越し。中日戦も8勝13敗1分けでシーズン負け越しが決定した。4位・DeNAに3・5ゲーム差に接近され、首位・巨人とは1ゲーム差のまま、10日から本拠地で巨人との天王山に向かう。それでも新井監督は泰然自若に構えた。

 「直接対決とか直接じゃないとか、そういうの関係ない。どこが相手だろうが一試合一試合、一球一球みんなで頑張っていきたい。打つ方も、投げる方も、守る方も、走る方も、どんどん攻めていってもらえればいい」

 6年ぶりのリーグ制覇へ、今が正念場。残り22試合で新井カープの真価が問われる。(長谷川 凡記)

 ○…先発・玉村は立ち上がりに崩れ、3回5安打3失点で5敗目を喫した。「悪い流れをつくってしまった。実力不足です」と悔しがった。初回は先頭・岡林に四球を与えると、続く福永に右中間へ先制の適時二塁打を許した。さらに4番・細川には低めチェンジアップを左中間席まで運ばれ、2ランを被弾。7月以降は5試合連続でクオリティースタート(6回以上、自責3以下)を続けてきたが、この日は出はなをくじかれ、役割を果たすことができなかった。

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