◇セ・リーグ ヤクルト5－3阪神（2024年9月8日 神宮）
ヤクルトの将来の大砲候補が快音を響かせた。2年目の24歳、沢井が2―0の3回2死一、二塁で内寄りのスライダーを右翼席へ。価値あるプロ1号3ランで連敗を3で止め「ケガもあって多くの方に支えてもらい、一本打てたことは凄くうれしい」と感慨を込めた。
即戦力の左打ちの外野手として中京大から22年ドラフト3位で入団。1年目の昨年は持ち前の長打力を見せイースタン・リーグで本塁打王（18本）に輝き、1軍でプロ初安打も放った。だが10月のフェニックス・リーグで右膝を故障し手術。地道なリハビリを乗り越えた若武者は「一本に過ぎないので、来季はより多く本塁打を打てるようにしたい」と未来を見据えた。
監督通算300勝を達成した高津監督は、沢井については「まだ勉強が必要だけど、強く振れるのが強み。いいところでの一発だった」と評価。記念にウイニングボールを受け取り「みんなの積み重ね。ありがたく頂きました」と笑った。（秋村 誠人）