Infoseek 楽天

広島・常広 15日マツダでデビュー 勝負7連戦の6戦目DeNA戦に大抜てき 8日2軍戦で初完封勝利

スポニチアネックス 2024年9月10日 5時49分

 広島のドラフト1位右腕、常広羽也斗投手(22)が15日のDeNA戦(マツダスタジアム)でプロ初登板初先発することが決まった。きょう10日からは首位・巨人との直接対決を皮切りに、ペナントの行方を左右する勝負の7連戦。その6戦目を、新井貴浩監督(47)はルーキーに託した格好だ。8日にあったウエスタン・リーグのソフトバンク戦で初完封勝利を飾ったばかり。中6日での快投デビューに期待だ。

 期待のドラフト1位ルーキーが本拠地で待望のデビュー戦を迎える。勝負の7連戦を翌日に控えた9日、マツダスタジアムで先発投手の練習を見守った菊地原投手コーチが、常広を15日のDeNA戦でプロ初登板初先発させると明言した。

 「昨日はファームで完封し、春先と比べると良くなっているという報告も入っているので、そこは期待して」

 6年ぶりのリーグ制覇を目指す戦いは大詰め。10日からは1ゲーム差で追う首位・巨人と3連戦、さらに猛追する3位・阪神、4位・DeNAとの2連戦と、負けられない戦いが続く。その6戦目、強力打線相手に大抜てきと言っていい。

 「彼にすれば、どこで投げても初登板で緊張すると思う。気にせず思い切りやってくれればいい。結果を出して…なんて言うつもりもないし、本人がやってきたことを出してくれれば、それでいい」

 経験豊富な投手でも普段に倍するプレッシャーがかかるV争いの渦中で迎えるデビュー戦。菊地原コーチは、ファームで調整する複数の候補の中から右腕を選んだと明かし、心理面の負担を軽減するべくそう説明した。

 実際、その状態はここへきて向上した。同コーチが「昨日は」と語った通り、8日のウエスタン・リーグが圧巻だった。ソフトバンク戦で9回116球を投げ、8安打無失点。9回に153キロを計測する力投で、初の完投勝利を完封で飾った。

 「真っすぐ、フォークだったところにカット(ボール)を覚えたり。それが試合の中でも使えている。もともと良いものを持っている中でも成長している」(菊地原コーチ)

 同リーグでは登板11試合で2勝6敗、防御率4・06。開幕から3軍で投球技術や体力面を含めた強化、矯正に取り組み、2軍で実戦登板を重ねながら、1軍デビューに向けて準備を進めてきた。

 新井監督の深謀遠慮が透けて見える、このタイミングでの大抜てき。1軍の雰囲気に慣れさせるため、ルーキーはきょう10日に合流する。ヒリヒリする勝負どころ、満を持しての初登板で、どんな快投を披露してくれるのか、今から楽しみだ。

 (江尾 卓也)

 ◇常広 羽也斗(つねひろ・はやと)2001年(平13)9月18日生まれ、大分県出身の22歳。小3で野球を始め、南大分中時代は大分リトルシニアに所属。大分舞鶴では甲子園出場なし。青学大では2年春からリーグ戦に登板し通算8勝。23年の全日本大学野球選手権で優勝に貢献しMVPと最優秀投手。23年ドラフト1位で広島入り。1メートル80、77キロ。右投げ右打ち。

この記事の関連ニュース