今季限りの現役引退が決まったオリックスのT―岡田外野手（36）が10日、京セラドームで会見を開いた。涙はなく、終始スッキリした表情でオリックス一筋の19年間の野球人生を振り返り、支えてくれた人への感謝を繰り返した。
会見には後輩の杉本と西野がサプライズで登場し「Tさん、19年間お疲れ様でした！」と花束を贈呈。笑顔で受け取り「他のチームに行ったことないので分からないけど、僕は本当に最高のチーム、最高のチームメート、仲間の集まりだと思います」と晴れやかに語った。本拠地最終戦の9月24日西武戦後に引退セレモニーが予定されている。
以下は一問一答
冒頭は本人からあいさつ
「本日は忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます。このような機会をつくっていただき、球団の方にお礼を申し上げたいと思います。履正社高校からオリックスバファローズに入団して19年間、本当にたくさんの方々に支えられ、助けられ、ここまでやってこられたので。本当に素直に、感謝してしてもしきれないくらいなんですけど、本当に少しでもそういう方々の記憶に残れたら、僕も頑張ってきたかいがあったかなと思います。19年間、ここでユニホームを脱ぐことを決意しましたけど、本当につらいこと、いいこと、たくさんあったので。この野球人生は本当に幸せだったと思います。あんまりこう言おうって考えてきてなかったんですけど、僕の今思っていることが少しでも、みなさんに伝わればいいなと思って、きょうのあいさつにさせていただきたいと思います。19年間、本当にありがとうございました」
続いて代表質問
―引退を決意した今の思いを
「そうですね。本当に僕の中で納得して、ユニホームを脱ぐことができたので。スッキリしているというか。そういう気持ちが一番大きいかなと思います」
―引退はいつ決断した
「8月中旬すぎぐらいですかね」
―次のステップに進もうと思ったきっかけや言葉は
「去年、福良さんと『もう1年させてください』という話をさせてもらった時に、今年1年結果が出なければ、ユニホームを脱ごうという思いを持って、臨んだシーズンだったので。その中で今年、今シーズンを過ごしてきて、こういう結果になってしまったので。でも、自分の中で本当に結果を出すために、やれることは全部やってきたと思ったので。本当にスッキリしてユニホームを脱ぐことができたかなと思います」
―昨年の優勝ではパイプイスに座って囲み取材を受けてくれた。そこからどういう日々を過ごしてきた
「本当に残りの野球人生は少ないかなと思っていたので。一日一日、悔いなく野球のことを考えることが大半でしたね」
―引退の決め手は
「やっぱり結果の世界なので、結果が出なければ辞めるしかないので。それだけです」
―誰に最初に伝えた
「家族というか、妻といろいろ話をして。『辞めるわ』と。妻とはそういう話をしました」
―家族からはどういう言葉を
「『よく頑張ったんじゃない？』と言ってもらいました」
―子どもへの思い
「本当にここ何年かはしんどいシーズンだったんで、家に帰って子どもの笑っている顔とかを見ると、良いか悪いかは分からないですけど、忘れさせてくれる。「あかん、まだまだ頑張らなあかんな」という気持ちにさせてくれたんで、本当に感謝しています」
―中嶋監督からはどんな言葉を
「『お疲れさん』と。『何年あった？』と聞かれて『19年です』と言ったら『もうあと10年…』と言われたんで『監督とは一緒にしないでください』とは言いました。
―同学年の安達とは
「電話で話して『ちょっと先に引退するわ』というのは伝えた。『お疲れさま。一緒に野球ができて良かった』という話はしました」
―一緒に戦った日々は
「本当に同い年のああいう選手がいたら心強かったですし、一緒にしんどいことも乗り越えてきましたし。最後3連覇して喜び合えたし、本当にいい仲間です」
―安達の今後へのひと言
「持病があるんで、それだけは悪くならないように気をつけてもらって、何とかチームの力になってほしい」
―T―岡田の生みの親の岡田監督には
「電話で報告させてもらって、その時も『お疲れさま。よう頑張ったな』と声をかけてもらいました」
―どんな思いになった
「監督されている時に、そんなにはしゃべったことがないんで。そう言ってもらえるだけで19年間。しんどいことも凄く多かったけど、報われた感じはありました」
【2】へ続く