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“パワハラ疑惑”兵庫・斎藤知事に2つの失敗 前鳥取県知事が指摘「どうして変な道を選んだのか」

スポニチアネックス 2024年9月10日 19時11分

 前鳥取県知事で総務相も務めた片山善博氏(73)が10日、TBS系「Nスタ」(月~金曜後3・49)に生出演し、パワハラやおねだりなどの疑惑告発文書をめぐる兵庫県の斎藤元彦知事(46)の対応について疑問を呈した。

 告発文書では、パワハラや贈答品受領など7項目の疑惑を指摘。県民局長だった男性が報道機関などに送付後、県の公益通報窓口にも通報した。ところが、県は公益通報者保護法の対象外と判断し、男性は停職3カ月の懲戒処分を受けた後に死亡した。自殺とみられる。

 告発文について、斎藤氏は「うわさ話を集めたもので、真実相当性がない」などと、公益通報と認めなかった理由を説明。一方で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)に参考人として出席した専門家は、「法的に保護されるべき公益通報が含まれていることが明らかになっていると思われ、知事らの振る舞いは公益通報者保護法違反に違反する」との見解を示した。

 キャスターの井上貴博アナウンサーは、斎藤氏の発言について「一見すると、もっともらしいことをおっしゃっている感じですけど、それを判断するのは知事ではないはず。この論法が通用するのであれば、すべての通報を権力者が握りつぶすことができてしまう感じがする」と、懸念を示した。

 これに片山氏も「その通りです」と同意した。「公益通報というのは、今回の場合は県ですから、知事か副知事たちの息のかからない第三者機関、影響力の及ばない人たちによって検証される。その結果、本当にうわさ話だったり誹謗(ひぼう)中傷だったねという結論が出ることもあります」と解説。「でも知事ら本人が、自分のことを言われているのに、うわさ話だ、誹謗中傷だと言って握りつぶすことは絶対にあっちゃいけないこと」と問題視した。

 斎藤氏の置かれた現状について、片山氏は「どうして変な道を選んだのかな」と首をかしげた。斎藤氏は第三者機関の調査を待たずに、通報者を特定した上、懲戒処分を科した。これに片山氏は「これは自分にとって誹謗中傷だ、思い当たるふしがないというのであれば、なおのこと第三者に預ければいい。“ちゃんと検証して下さい”と。(後ろめたいことが)ないんだから」と疑問視。「自分でうわさ話だと批判するよりも、第三者に認定してもらった方がよほど信ぴょう性がある」と指摘した。

 斎藤氏はパワハラを認めることもなく、選挙で推薦した日本維新の会からの辞職要求も突っぱねた。片山氏は「もし多かれ少なかれ、思い当たることがあるのであれば、その時点で謙虚に反省して、悪かった、改めますというのが当時取るべき態度だった」と指摘。「そういうちゃんとした道を選ばずに、居丈高にうそ八百だ、事実無根だと、ちゃんとした調査を第三者にやってもらわずに処分してしまった。言語道断なんですよね」と断じた。

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