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菊池雄星の移籍後防御率が1.68ポイントも向上した理由とは 鍵は球種選択と狙うコース

スポニチアネックス 2024年9月11日 9時23分

 大リーグ公式サイトが10日、アストロズのローテーションが改善された理由を分析している。

 6月19日時点でアストロズは33勝40敗で、ア・リーグ西地区でマリナーズに10ゲーム差をつけられていた。先発投手陣はMLBで7番目に悪い防御率4.53だった。ジャスティン・バーランダー、クリスチャン・ハビアー、ルイス・ガルシアといった先発投手がケガをしたからだ。

 しかし約3ヶ月後、アストロズは地区首位に立っている。それは先発投手陣が良くなったからだ。特にフラムバー・バルデス、ハンター・ブラウン、菊池雄星の3人がけん引している。同サイトは、これでアストロズは8年連続でア・リーグ優勝決定シリーズに進出する可能性も出てきたと高く評価している。

 菊池雄星はトレードデッドライン前にブルージェイズから獲得。若手有望株9位の投手ジェイク・ブロス、13位の内野手ウィル・ワグナー、およびジョーイ・ロペルフィード外野手を出したことで、アストロズは見返りを出しすぎと言われた。その時点で菊池の防御率が4.75だったからだ。だが、この取引はアストロズにとって大成功だった。菊池は移籍後7試合で41イニングを投げ、防御率3.07、53奪三振、10与四球である。防御率は1・68ポイントも良くなった。

 成績が上がったのは投球スタイルの変更だ。トレード前、菊池はスライダーとカーブを頻繁に投げていたが、アストロズに加わってからはスライダーの使用頻度を増やし、カーブをあまり使わなくなった。菊池は対右打者でのスライダーの投げるコースも変更、外角低めを狙い、内角低めにはあまり投げなくなった。さらに、右打者に対する直球も外角高めをより狙うようにした。結果、成績は向上。ブルージェイズ時代は対右打者の成績が被打率.280、長打率.441だったが、アストロズでは打率.196、長打率.357である。

 菊池の評価は高まる一方。昨季ブルージェイズでポストシーズンに出たときはリリーフでの登板だったが、アストロズでは先発で投げることになりそうだ。

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