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巨人 V吉兆47年ぶり9回9点!首位攻防戦で逆転勝ち連勝!13日にもVマジック点灯

スポニチアネックス 2024年9月12日 5時33分

 ◇セ・リーグ 巨人9―2広島(2024年9月11日 マツダ)

 首位の巨人は11日、広島との首位攻防3連戦の第2戦に9―2で逆転勝ちし、ゲーム差を3に広げた。2点を追う9回に4番・岡本和真内野手(28)の左前への同点打など、打者13人の猛攻を見せ一挙9得点。鬼門とされてきた敵地・マツダスタジアムで、21年9月以来3年ぶりに3連戦での勝ち越しを決めた。貯金は今季最多となる14。最短で13日にも4年ぶり優勝へのマジックが点灯し、一気にVへと加速する。

 2点を追う9回。連続四球で無死一、二塁となると、阿部監督がベンチを出た。打席に向かう坂本を呼び止め、耳打ちする。「(サインは)何もないから、どんな結果でもいいから好きに打ってこい」。右肩を2度、叩いて打席に送り出した。

 坂本もその思いに応えた。栗林の2球目のフォークを左前へ運ぶ。「結果は気にしなくていいから思い切っていけって言われたので、思い切っていきました」。勝負強さを見せ、無死満塁とチャンスを広げた。

 信念を貫いた。阿部監督は就任直後から「(坂本)勇人には(バントの)サインは出さない」と早々に宣言。土壇場の場面でも信頼し、全てを任せたことが結果につながった。

 吉川の押し出し死球で1点差。続く4番・岡本和は追い込まれながらも、左前に運ぶ同点適時打だ。「いい形で回って来たので、その後も打線がつながって良かった」。開幕から全試合で4番に据える指揮官は「4番が打てばああやって勝てる」と称えた。

 その後も打線がつながり、打者13人攻撃で6安打を集中し大量9点を奪った。9回での9得点は、77年6月13日の大洋戦以来47年ぶり。同年はリーグ2連覇を飾っており、4年ぶり優勝への吉兆と呼んでいい。

 変幻自在のタクトだ。前夜は5回1安打無失点の菅野に代打を送るなど、次々と勝負手を打って首位攻防初戦を取った。一転、この日は「我慢、我慢と自分で言い聞かせた」。どっしり構え、ナインの底力を引き出した。マツダスタジアムの3連戦での勝ち越しは21年9月以来3年ぶり。鬼門を打ち破り、2位・広島とのゲーム差を3に広げた。

 土壇場での逆転勝ちにも、阿部監督は言った。「そういうこともあり得るんだっていうのは、多少はみんな心のどこかに置いて。野球って分からないということは学んでほしい」。残り17試合。浮かれることなく、4年ぶりの頂点へ向かう。(川島 毅洋)

 ≪9回最多得点も47年ぶり≫巨人は9回に大量9得点。チームのイニング9点以上は、6月4日ロッテ戦の3回に11点を奪って以来。9回に限ると77年6月13日大洋戦でマークしたのに並ぶ47年ぶり2度目の最多得点になった。前回は代走で出場した松本匡史が、2巡目の打席で満塁本塁打するなど6安打を集中し4―5から逆転。6回途中から救援登板した3年目の西本聖が、プロ入り初勝利を挙げた。

 

 巨人の最短マジック点灯日は13日。12日の広島戦、13日のヤクルト戦に連勝し、広島が13日の阪神戦に敗れ、DeNAが12日からの2試合で1敗もしくは2分けならM12が出る。

 ▽77年の巨人 長嶋茂雄監督の第1次政権3年目。4月19日に首位の阪神に勝って首位に立つと独走態勢に入り、9月23日にリーグ連覇を達成した=写真<上>。最終的に80勝46敗4分け、勝率.635で、2位・ヤクルトに15ゲーム差をつけた。日本シリーズでは2年連続で阪急に敗退。なお、9月3日に王貞治が世界新記録となる通算756号をマークした=同<下>。

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