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「ESPN」がポストシーズン予測 ドジャースにとっての脅威はブルペンが強力なフィリーズとパドレス

スポニチアネックス 2024年9月12日 8時21分

 スポーツ専門局「ESPN」電子版がMLBの球団幹部、スカウト、選手たちに取材、ポストシーズンの予測をしている。2強はフィリーズとドジャースで、フィリーズの世界一に9票、ドジャースに4票が入っている。

 ドジャースは山本由伸が復帰したものの、タイラー・グラスノー、ギャビン・ストーン、クレイトン・カーショーらが負傷者リストに入っており、先発投手に不確実性がつきまとう。カブスのジェームソン・タイヨン投手は「先発投手の力でフィリーズ。ブルペンも強化しており、プレーオフで勝つためのパワーも持っている」と予想している。

 ドジャースはトップスターが輝く一方で、フィリーズのロースターはより完成度が高く、弱点が少ない。あるア・リーグの投票者は「フィリーズの先発投手はMLBで3番目に多くのイニングを投げており、リリーフ投手は2番目に高い三振率を誇る。しかも彼らは早くても6回まで試合で投げなくて済んでいる。これは良い組み合わせ」と証言する。

 一方でドジャースを推すア・リーグのスカウトは「シリーズで大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンの3人を何度もアウトにするのは難しい。1試合であれば可能だが5試合のシリーズではそうはいかない」とドジャースを推す。

 この2強以外で、強いのはどのチームか。パドレスに8票、ブルワーズに5票、オリオールズに5票、ヤンキースに3票、ガーディアンズに3票、アストロズに1票となっている。パドレスは「トレードデッドラインでブルペンを補強、ジェイソン・アダムとタナー・スコットを獲得してから、5イニングの試合にできる能力が備わった」とパイレーツのデレク・シェルトン監督。「エリートのブルペンに加え、攻撃も破壊力がある。フェルナンド・タティスが復帰しより強力になった」と言う。

 ナ・リーグの球団幹部は「ドジャースは優れているけど、ポストシーズンでパドレスと対戦するのは好ましくない。得点力のある危険なチームで、安定したローテーションを持ち、試合を短くすることもできる。試合終盤、たくさんの三振を奪えるのがポストシーズンでは非常に大きい」と決め手を挙げる。

 ブルワーズについてナ・リーグの球団幹部は「彼らは過小評価されている。非常によく整ったチームで手強い」と評価。ヤンキースの先発クラーク・シュミットも「彼らは打てるしホームで強い。若くてスピードもある。ウィリアム・コントレラスがラインナップの中で重要な選手」だと証言する。

 世界一の可能性のあるチームはナ・リーグが多いが、ア・リーグではオリオールズの評価が高い。ア・リーグの球団幹部は「グレイソン・ロドリゲス、ジョーダン・ウェストバーグら主要な選手たちが終盤、もしも戦列復帰できるなら、チャンスはある」と言う。同球団はオールスターブレーク後は23勝25敗で、昨シーズンの地区優勝を支えた攻撃力を失っている。だからあくまで「もしも」だ。

 ヤンキースについては、アーロン・ジャッジとファン・ソトが10月に大活躍する可能性はあるが、他の打者や投手陣については不安。「ヤンキースは良いチームだけど特にブルペンに関しては十分な投手がいるかどうか…」とア・リーグ球団のスカウト。一方、ア・リーグ中地区首位のガーディアンズのブルペンは強力。「厄介なチーム。ブルペンは本当に優れている」とメッツのリリーバー、ライアン・スタニク。「彼らはプレーオフで勝つために必要なプレーができる。守備が良いし、自滅しないし、確実にバットにボールを当て、時にはホームランも打てる」と評価する。アストロズも不気味だ。「アストロズは無視できない。この10年間の経験と実績があるから」とスタネク。MLB関係者の予測はナ・リーグの球団の方が概ね評価が高く、大谷のドジャースにとっては、フィリーズとパドレスが手強いとしている。

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