◇男子ゴルフツアー ANAオープン第1日（2024年9月12日 北海道 札幌GC輪厚C＝7066ヤード、パー72）
ツアー7勝の宮里優作（44＝大和ハウス工業）が1イーグル、6バーディー、1ボギーの7アンダー65で回り3位につけた。首位とは2打差。
7番で9メートル、16番で8メートルのバーディーパットを沈めるなど長尺パターが良い仕事をした。宮里は「ショットは全然駄目。よくこのスコアで上がったなという感じ」と苦笑しながら「パットの感じが凄く良かった。ラインも読めていたし、タッチも良かった」とうなずいた。
今週からパターを替えた。従来と同じくネオマレット型だが、ヘッドが小さいモデルに変更した。「それが良かったのかも知れない」。新兵器は距離感も合い好感触を残した。
1月に左膝の半月板を断裂する重傷を負った。手術を受ける選択肢もあったが、保存療法を選び、痛みを抱えながらサポーターを巻いて戦っている。「ショットよりも歩く方が良くない。左足下がりは頑張って打たないといけない」。それでも7月以降は2度トップ10に名を連ねるなど意地を見せている。
今年で50回目を迎えたこの大会には思い入れがある。02年大会では6位に入りベストアマを受賞。尾崎将司がツアー通算94勝目を挙げた瞬間を目撃した。「ジャンボさんの最後の優勝を生で見させてもらい、僕もいつかこういう試合で優勝したいと思った」。
優勝したレジェンドからは「（優勝を祝うため）残っててくれたのか」と声を掛けられ、表彰式のため会場に滞在していたにもかかわらず「はい」と答えてしまったという。22年前の思い出をなつかしそうに明かした。
札幌GC輪厚Cでは15年の2位が過去最高。17年日本シリーズJT杯以来のツアー8勝目、そしてANAオープン初の戴冠に向けて44歳は「明日しっかり伸ばすことが大事」と自らに言い聞かせた。