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現役引退の青木宣親 先輩からの“引き留め”も決意揺らがず「もう1年やろうよと言っていたんですけど…」

スポニチアネックス 2024年9月13日 12時33分

 今季限りで現役を引退するヤクルトの青木宣親外野手(42)が13日、東京都内の球団事務所で引退会見を行った。メジャー6年間を含む21年間で、歴代5位となる通算2723安打(日1949、米774)を積み重ねてきた希代のヒットマンがプロ生活を振り返った。

 グレーのスーツ、ブラウンのネクタイで会場入り。報道陣約50人を前に、会見に臨んだ。決断した現在の思いを問われると「そうですね、ホッとしています」とさわやかな笑みを浮かべた。決断の時期については「最近ですね。シーズン途中から何となく今年で最後かなと思っていたんですけど、気持ちは変わらなかった。一番は自分が思ったパフォーマンスをファンに見せることができないのが一番の理由」と話した。

 チームで現役唯一の先輩でもある石川の存在を聞かれると「同じぐらいの年齢が石川さんぐらいだったので。ヤクルトの良いときも悪い時も知っている近い先輩なので、相談する時は石川さんが多かった」と感謝を口にする。

 引退を伝えた時は「“もう1年やろうよ”って言っていたんですけど…」と引き留められた。ただ。青木の決断は尊敬する先輩の言葉でも揺らぐことはなかった。

 生涯打率・3128。芸術とも言える、卓越した打撃技術とバットコントロールで数々の記録を成し遂げてきた。3度の首位打者、2度の最多安打などを獲得。盗塁王1度、ゴールデングラブ賞は06年からの6年連続を含む7度、獲得するなど、走攻守3拍子を兼ねそろえたプレースタイルで野球ファンを魅了してきた。

 今季は代打での出場が中心となったが、8月5日に出場選手登録を抹消された後もチームの精神的支柱として1軍に同行。ベンチ最前列で声をからすなど、言動で若手を引っ張ってきた。NPBではヤクルト一筋、ヤクルトのみならず、野球ファンから愛された「ミスタースワローズ」が惜しまれながらユニホームを脱ぐ。

 ◇青木 宣親(あおき・のりちか)1982年(昭57)1月5日生まれ、宮崎県出身の42歳。日向から早大を経て03年ドラフト4巡目でヤクルト入り。首位打者に3度輝き、05、10年と2度のシーズン200安打以上はプロ野球唯一の記録。11年オフにポスティングシステム(入札制度)でブルワーズに移籍し計7球団でプレーし、18年1月にヤクルト復帰。WBCに3度出場し、06、09年大会は世界一に貢献。1メートル75、80キロ。右投げ左打ち。

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