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【玉ノ井親方 視点】王鵬が大関戦連勝「同期生に負けられないという闘志が出ていた

スポニチアネックス 2024年9月13日 19時35分

 ◇大相撲秋場所6日目(2024年9月13日 両国国技館)

 王鵬が2日連続の大関撃破で勝ち星を3勝3敗の五分に戻した。

 立ち合いで当たってすぐに左を差し、太い腕をねじ込んだ。右を巻き替えながら前に出ようとしたところで、大関が強引に右から投げを打ってきた。

 しかし、王鵬はそれを予想していた。大関の投げは、上手でも下手でも必ず右から。左から投げを打つことはまずない。そこで、差した左を深く差し込み、投げを打ちづらくした。大関の右上手が切れ、その隙を突いて逆に右からすくい投げた。落ち着いた取口が光る一番だった。

 豊昇龍とは18年初場所前相撲の同期生。学年も同じで、負けられない思いも強かったはず。その闘志が相撲内容に出ていた。ただ、大関戦連勝で気分は良いかもしれないが、まだ中盤戦に入ったばかり。気を緩めずに集中して取ることが大事だ。

 一方の豊昇龍は、何か自分の相撲に不安を抱えながら取っている感じだ。今日も張り差しにいったが、大型の力士とぶつかる時は立ち合いでしっかりと当たって、相手の重心を起き上がらせてから、まわしを取りにいくべき。その方が自分の流れに持ち込みやすくなる。

 投げ技は確かにうまい力士だが、今日のような大きな相手と当たった時に、下がりながら投げを打つとケガにもつながる。先場所もそれで右太腿を負傷しているのだから注意すべきだ。(元大関・栃東)

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