日米通算2723安打を放ったヤクルト・青木宣親外野手(42)が13日、東京都内の球団事務所で記者会見を行い、今季限りでの現役引退を表明した。メジャーでの6年間を含めた21年間を「100点」と振り返った現役生活。サプライズで登場した村上宗隆内野手(24)が号泣すると、もらい涙もこぼした。将来的な指導者への思いも口にした「ミスター・スワローズ」の泣き笑いの引退会見だった。
――今の率直な思い。
「ホッとしています。決断したのは最近。シーズン途中から何となく今年で最後かなと思っていた」
――決断の理由は。
「自分が思ったパフォーマンスを見せることができないのが一番。今年の成績、数字を見ても後輩たちに示しがつかない」
――現役を続行する選択肢は。
「来年プレーしていたら、たぶん代打一本。そうなった時に自分を追い込めるかというのも、ちょっと考えてしまった」
――プロ生活を思い返して。
「一日一日やってきたので、気付いたら21年やっていた。凄く早く時間が過ぎた」
――家族の反応。
「やっぱり泣いていましたね。プレーをいつまでも見たかったでしょうし。子供に伝えるのがつらかった」
――佐知夫人への思い。
「苦しい時にいつも支えてくれたので感謝している」。
――ファンの存在は。
「ヤクルトファンの声援は真心がこもっている。だからこそ頑張ろうと思えた」
▼ヤクルト・高津監督 ちょっとびっくりしたところと、凄く悲しいところと。1週間ぐらい前にあいさつに来て、たくさん話をした。もうきっちり決めてここに来たんだなと思った。
▼ヤクルト・山田 23番と1番の背番号とキャプテンも受け継がせてもらった。野球に対する姿勢や取り組み方は凄く勉強になった。後輩たちにしっかり伝えて継続できれば。
▼ヤクルト・川端 ずっと青木さんの背中を追いかけてきた。ヒットを打つことへの貪欲さはすさまじかった。電話を頂いて「引退するわ」と。驚きましたが「長い間、お疲れさまでした」と言わせてもらった。
▼楽天・田中将(ヤンキース時代にも対戦)プライベートでもお付き合いがありますし、本当にお疲れさまでしたと言いたいですけど、さまざまな経験をされてこられている。成績も超一流ですし、これからの野球界にも欠かせない人だと思うので、携わっていただきたい。