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亀山つとむ氏 阪神・岡田監督の独特の勝負勘が負けられない試合で逆転勝利を呼んだ

スポニチアネックス 2024年9月15日 5時18分

 ◇セ・リーグ 阪神4―3広島(2024年9月14日 甲子園)

 【亀山つとむ 視点】阪神の持つ勝ち運、岡田監督独特の勝負勘を感じた。絶対に負けられない試合で、常識、セオリーにとらわれない采配が逆転勝利を引き寄せた。

 最初のポイントは3点を追う7回1死満塁。ここは梅野に代打だと思った。捕手2人制だが、梅野が凡退したら、間違いなく試合は広島ペースで終わる。だが、岡田監督は代打を送らず、結果は押し出し四球。これが同点への流れを生んだ。

 9回1死一塁で小野寺を代打に送った場面は送りバントで近本勝負だと見ていたが、ここも送る気配はなく、結果は死球。得点圏の場面から中野のサヨナラ打につなげた。

 12人いる監督で、11人は「代打」「送りバント」を選択したと思う。だが、岡田監督は逆の形で勝負をして、勝利を手にした。4、5回とエンドランが中途半端な形で終わり、チャンスをつぶしていただけに、突破口を開くために常識を超えたひらめき、思い切りにかけたのかもしれない。どんな形でも勝てばいい。その通りに勝ったのは大きい。

 残りは12試合。可能性がある限り、勝ち続けるしかない。当たっている森下は2試合連続死球に象徴されるように、相手の内角攻めが厳しさを増している。ここからは佐藤輝の奮起に期待したい。8日の神宮での落球が尾を引いているように見えたが、この日の2安打とサヨナラ勝利で吹っ切れたはず。勝つにしろ負けるにしろ、阪神打線は輝次第。開き直って、暴れてほしい。 (スポニチ本紙評論家)

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