◇セ・リーグ 広島10―2DeNA(2024年9月15日 マツダ)
9月に入って2勝10敗と大失速する中で、湿りがちだった広島打線が本拠地で息を吹き返した。プロ初登板初先発となったドラ1ルーキー・常広をもり立てようと、14安打で今季4度目の2桁10得点大勝。打線をけん引した小園は8日ぶりの勝利に声を弾ませた。
「チャンスだったので絶対打ちたかった。連敗していたけど、やることは変わらない。常広も頑張っていたし、いい打撃ができた」
2試合連続「5番・三塁」で先発。まずは初回2死一、二塁の好機に先制2点二塁打を右中間へ運び、4連打の起点となって一挙4点攻撃を呼ぶと、4回2死三塁でも左前適時打を放つなど、今季10度目の3安打猛打賞に3打点。奮闘だった。
菊池も負けてはいない。小園の先制打などで3点を奪った初回、なおも2死一、二塁で三塁手・宮崎の頭上を高いバウンドで越える適時二塁打を放って4点目を叩き出すと、トドメは6回2死二、三塁から左翼へダメ押しの9号3ランだ。
「(打てたのは)たまたまだけど、ポンポンと点が入って、みんないい意味で力が抜けたんじゃないかな」
投手を除き14日の阪神戦と同じオーダーで、8月12日のDeNA戦以来となる2桁得点。チーム一丸で連敗を6で止めた新井監督は「後ろの打者につなぐ意識が昨日の試合から見えつつあった。流れ的にいいのかな。素晴らしい攻撃をしてくれた」と称えた。
眼下の4位・DeNAを2ゲーム差に引き離し、3位・阪神を2ゲーム差、首位・巨人を4ゲーム差で、それぞれ追う。残りは16試合。「状態とかは関係ない。一打席一打席を無駄にせずやるだけ」と小園。菊池も「投打で助け合うのがカープ。(再浮上へ)いいキッカケになればいい。まだまだ試合はある」と言葉に力を込めた。