◇セ・リーグ 巨人7―1中日(2024年9月16日 東京D)
巨人の3年目右腕・赤星優志投手(25)が16日の中日戦(東京D)で今季9度目の先発登板。6回3安打1失点と好投して阿部監督、コーチ、チームメート、関係者、巨人ファンが待ち望んでいた今季初勝利をマークした。
赤星の勝利は昨年10月3日の中日戦(バンテリンD)以来349日ぶりで、プロ通算11勝目。試合前まで0勝7敗と苦しんでいたが、45日ぶり今季9度目の先発&20度目の登板でようやくつかんだ1勝だった。
初回から飛ばした。1番・岡林への初球がいきなり149キロを計測。そして、岡林を外角150キロ直球でゴロに打ち取ると、体調不良で前日15日のベンチ外から2試合ぶりにスタメン三塁へ復帰した坂本が逆シングルで軽快にさばいて盛り立てた。
2番・福永は内角高めへの149キロで、3番・川越は外角への149キロ直球で連続三振。その裏には主砲・岡本和に2戦連発となる先制24号2ランが飛び出して早くも援護をもらった。
2―0で迎えた2回も4番・石川昂を外角低めカットボールで、5番・宇佐見をフォークボールで空振り三振に打ち取り、初回から4者連続の空振り三振。
3回も先頭の7番・村松から外角低めへの148キロ直球で見逃し三振を奪うなど3者凡退で、序盤を打者9人から5奪三振の完全投球で立ち上がった。
2―0のまま迎えた4回は先頭の岡林に146キロ直球を左翼線二塁打とされて初安打を許したが、続く福永をフォークボールで空振り三振。2死三塁で打席に迎えた石川昂は右飛に打ち取ってこの回も得点を許さなかった。
5回も3者凡退に抑え、5回を終えて59球を投げ1安打無失点。こう着状態のまま迎えた6回には先頭の板山に真ん中付近へ入った初球フォークボールを右翼スタンド中段に運ばれ1点差とされたが、同点は許さず。
岡林の二盗を岸田が阻止してこの回の3アウト目を取ると、ベンチの阿部慎之助監督(45)もうれしそうに拍手。ベンチに戻った赤星を指揮官自らグータッチで出迎え、力投をねぎらっていた。
赤星の投球内容は6回で打者20人に対して76球を投げ、3安打1失点。7三振を奪い、四死球なし、直球の最速は151キロだった。
これまでことあるごとに赤星について「なんとか勝ちを付けさせてあげたい」と話していた阿部監督。
15日の試合後には「1人でも多く、1つでも多くアウトを重ねて。あしたは全投入するつもりなんで。気楽にいってほしいなと思います」と7連戦の締めくくりとあってリリーフ陣総動員を明言し、赤星の初勝利へ全面バックアップを約束していたが、赤星降板後はバルドナード、横川、堀田のリレーで白星を届けた。
▼赤星 長いイニングを投げることは考えずに、1人1人全力で勝負することだけを考えていました。