Infoseek 楽天

「豪快」が全てではない 剛球と対極の阪神・大竹の「超スローボール」も確かにファンへ夢を与えている

スポニチアネックス 2024年9月17日 7時3分

 ◇セ・リーグ 阪神3―0ヤクルト(2024年9月16日 甲子園)

 【記者フリートーク】今季の阪神・大竹を語る上で「超スローボール」は外せない。この日も要所でちりばめ、打者のタイミングを外した。芯で捉えても高い反発力は生まれず、飛距離が出ない。投手の多くが憧れる剛速球の対極をいく武器を操って凡打を重ね、2年連続の10勝にたどり着いた。

 「遅球」を投じると、スタンドからどよめきにも似た歓声が起こる。球場全体を味方につける球に左腕は「大竹のスローボールを見たいから球場に行こう、と思ってもらえたらうれしい」と笑う。

 熊本県出身の自身は幼少期、ホークスの主砲・松中信彦のどデカい一発を楽しみに福岡ドーム(現みずほペイペイドーム)へ足を運んだ。夢の与え方は人それぞれで「豪快」が全てではない。大竹に160キロのストレートはなくても、野球ファンの心に響く一球がある。(阪神担当・八木 勇磨)

この記事の関連ニュース