Infoseek 楽天

日本ハム・松本剛 則本撃ち2点打 93打席ぶり打点、選手会長復調の兆し

スポニチアネックス 2024年9月17日 6時1分

 ◇パ・リーグ 日本ハム5―6楽天(2024年9月16日 楽天モバイル)

 苦しんでいた選手会長が、意地の一打を放った。日本ハムの松本剛外野手(31)が16日、楽天戦に「8番・中堅」で先発出場。3点を追う9回2死満塁で1点差に迫る2点適時中前打を放った。先月10日の西武戦以来、実に93打席ぶりの打点をマーク。チームは終盤の追い上げむなしく2連敗となったが、不振を極めていた男が復調への兆しを見せた。

 ベンチで仲間が喜ぶ光景が広がる。一塁ベース上の松本剛は思わず感極まったが、ぐっと涙をこらえて試合に集中した。9回に一時1点差に迫る2点適時打。先月10日の西武戦以来93打席ぶりの打点だっただけに、目頭が熱くなるのも無理はなかった。

 「涙出るんじゃないかぐらいうれしかったんですけど…。(次打者の)田宮頼むぞ、という気持ちでした」

 苦しかった。9月は8試合に出場し、打率・095とスタメンを外れる日も増えた。この日も3打席無安打で迎えた9回2死満塁だった。「代打を出されてもおかしくない内容だった。僕を信じて送ってくれたので、期待に応えたい一心でした」と、意地で則本の152キロ直球を中前へと運んだ。

 選手会長として人一倍責任感が強い。CS争いを経験したことのない若手が多い中、一人で責任を背負いすぎていたのかもしれない。この日、試合中にレイエスから「下を向くな。ポジティブに考えろ。お前は良いバッターなんだから、自信を持って打席に立て」と声をかけられ、松本剛は気づかされた。

 「本当にその通りだなと。打てようが打てまいが、自信を持って打席に立つことが使命だと思う」

 チームは2連敗となったが、17日から敵地で首位ソフトバンクと対戦する。「ボスの“楽しく”という言葉。本当に楽しめるかどうかは僕ら次第なので。しっかり楽しめるように、切り替えていきたい」。この日の涙は、CS進出決定まで取っておく。(清藤 駿太)

この記事の関連ニュース