「愛していると言ってくれ」「ロングバケーション」「ビューティフルライフ」など数多くの名作ドラマを送り出してきた脚本家の北川悦吏子さん(62)が9月18日午後6時からYouTubeチャンネル「北川ラジオ」の配信をスタートさせる。
1999年に国が指定する難病を発症し、2010年に難治性の病気と闘っていることを公表した北川さん。それでも書くことはやめず、2018年のNHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」や、妻夫木聡(43)と渡辺謙(64)のW主演でNetflixで独占配信中の「生きとし生けるもの」など精力的に仕事を続けている。
現在も入退院を繰り返しており、体調がすぐれない時は入院中の病室からの「入院ラジオ」、体調が回復し退院した時には自宅からの「退院ラジオ」に分けての発信。2024年の今、病気のこと、今までの仕事のこと、今だから話せること、この先のこと…などをドラマではなく、エッセーでもなく、自らの言葉でビビッドに語っていく。
北川さんは配信スタートに当たり、こんなメッセージを寄せた。
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病気を押して、ずっとがんばって書いてきました。入退院を繰り返しながら。書けない時もありました。
病院の小さな窓から外を眺める日々。でも、絶望的か、というとそうでもない、と思っています。
幸せは、予期せぬところに転がっているし、先の希望を持つのは、その人の自由だし、生きていく権利です。少しでも前に進みたい、と思いました。
書くかわりに、何か言葉を発したい、と思いました。そして、ある日、ふと、スマホのボイスメモに、ひとりしゃべりを始めました。あ、ラジオみたいなものが出来ないかな?それが、このYouTubeをやってみようと思った始まりです。
YouTubeだけれど、病院の中なので、私はおしゃべりだけ。声だけ。(とても、パジャマ姿はお見せできない!)ラジオみたいな感じなものにしようと思います。
いろんなYouTubeがあるけれど、病院の中で語られたものはないんじゃないか、と思います。ベッドの上で喋(しゃべ)ってます。病院は、生と死の間にある、不思議な場所。時が止まったような異空間。さて、そこでいったい何を喋り始めるのか?
恐ろしいような、わくわくするような。
それはまるでドラマの書き始めのようでもあり…。ドラマのように、どこかの誰かに届けばいいな、と思います。
初回以降は不定期で配信予定。