貴景勝の引退を受け、前師匠で元横綱・貴乃花の花田光司氏が、元弟子への思いを本紙に寄せた。
「退身火の如く、烈火の如く後身為すべし。仁・義・礼・智・信 刹那に取快一時為らず、千変万化涅槃貫け」とつづり、「一気に駆け上がった現役時代とは打って変わり、さらなる飛躍を求められる立場になりますが、辛酸をなめても後進の指導を諦めず、徳を積むことを祈ります」と、第二の人生での活躍に期待を込めた。
貴景勝は小学生時代に花田氏が主宰する相撲教室で指導を受け、埼玉栄高3年の時に世界ジュニア選手権無差別級で優勝した後、貴乃花部屋に入門し初土俵を踏んだ。
花田氏が18年に相撲協会を退職し、師弟関係はなくなっていたが、幼い頃から成長を見守っていた貴景勝の存在は心に残るものだった。