◇ウエスタンリーグ 阪神4ー5広島(2024年9月20日 由宇)
阪神・秋山拓巳投手(33)が20日のウエスタン・リーグの広島戦(由宇)で今季限りでの現役引退を表明してから最初の登板を迎え、前人未到の2軍通算1000投球回に到達した。
「ゲッツーを取れたり、いつも通りできたかなと感じましたけど。(マウンドでは)いつもとは違う感情でしたけど、楽しくできたかなと思います」
走者を背負っても粘る本来のスタイルで3回無失点。NPBが集計を始めた91年以降では最多の2軍通算1000回2/3へ伸ばした。3回無死一塁で許した左翼線への安打では野口の好返球で一塁走者の三進を阻止。節目の大台にたどり着いた。
「1000イニング目は、どんなアウトになるかなと思って。まさかの守備下手くそ野口に助けられて。かわいがってる後輩なんでうれしかったですね」
1000投球回は1軍で出番がない時も腕を振り続け昇格を待ち、故障にも見舞われなかったたまもの。「足を肉離れした時の1回だけ」と記憶するように15年間でシーズン中の故障離脱はほとんどない。
残すのは24日の同ソフトバンク戦(鳴尾浜)で予定する引退試合のみ。「(感情的に)24日はちょっと、どうなるか、分からないですね」。笑顔でも、涙でも、悔いなく腕を振って終えるつもりだ。 (遠藤 礼)