◇セ・リーグ 阪神6ー5DeNA(2024年9月21日 横浜)
横浜の逆風に負けなかった。3回だ。1点を先制してなおも2死一、二塁で、阪神・井上が左越え3号3ラン。浜口の真っすぐを高々と打ち上げた打球は、左翼から右翼方向へ強く吹く風に押し戻されそうになりながらも、スタンドに吸い込まれた。若虎のフルスイングが敵地の風を上回った。
「みんながつないでくれたチャンスだったので、何とか1本というところで、打ててよかったです」
起用がハマった。14日の広島戦以来のスタメンで、そのパワーを誇示。相手先発投手の左右により、左翼のポジションは前川との併用が続く。その前川は前日20日に4安打2打点。それでも浜口先発のこの日は、先発に抜てきされた。その期待に応え、“左キラー”の本領を発揮。プロ1号はDeNA・東、2号が中日・小笠原、そしてこの日が浜口と3本塁打はすべて左腕から。これで今季は対右腕の打率・167(18打数3安打)に対し、対左腕は・296(27打数8安打)となった。あす23日の巨人先発は左のグリフィンが濃厚。負けられない大一番でも、そのバットに期待がかかる。
「もう残り試合も少ないので。自分が試合に出るときに、どれだけ結果を出せるかが大事。右左に関係なく頑張っていきたい」
新戦力、伏兵…ではすまないほど、存在感は大きくなってきた。