◇パ・リーグ ロッテ7―2西武（2024年9月22日 ZOZOマリン）
ガラリと配球を変えて白星をつかみ取った。ロッテの先発・佐々木は初回に2失点も、2回以降は立ち直って7回4安打2失点。22年の自己最多に並ぶ9勝目を挙げ「何としても勝たなきゃいけない試合。勝てる作戦、方法を探りながら投げました」と振り返った。
初回は直球で押す投球。簡単に2死としたが、西川にストレートの四球を与えると2死二塁から佐藤龍に中前適時打を浴びた。その後もピンチを広げて捕逸で2点目を失う。楽天と激しいCS争いが続く中で大事な試合。これ以上の失点は許されない。2回以降はスライダーを軸にカウントを整えるスタイルに変更。7回まで追加点を許さなかった。
初回は19球中13球が直球だったが終わってみれば107球中41球で割合は38・3％。今季の平均47・4％も大きく下回った。最速は159キロ止まりも毎回の10三振を奪い、5月17日の日本ハム戦以来、今季3度目の2桁奪三振を記録した。4位の楽天との差を2・5ゲームに広げる大きな勝利。吉井監督は「ああいうのができるのは成長」と目を細めた。
佐々木は「悪く言えば、ごまかしているだけ」と直球で押す投球ができない悔しさも口にする。自身初の2桁勝利まであと1としたが「まずはチームが勝つことを考えてやっていきたい」と誓った。（大内 辰祐）