◇セ・リーグ 巨人3―1中日(2024年9月27日 東京D)
巨人は中日との息詰まる一戦を勝ち切って2連勝。2位・阪神が敗れたため、マジックナンバーは一気に2つ減って1となり、2020年以来4年ぶりとなるセ・リーグ優勝に王手をかけた。あす28日にも阿部慎之助監督(45)が就任1年目で宙を舞う。
先発左腕・井上は5回で自己最多タイの9三振を奪い、3安打無失点と好投して降板。相手先発右腕・梅津に手こずり、井上に勝ちを付けてあげられなかった巨人打線だったが、6回無死一、三塁のチャンスで主砲・岡本和が通算1000安打目となる中前適時打を放って待望の先制点。なおも1死満塁で浅野が粘って四球を選び、押し出しで貴重な追加点をもぎ取った。
1点差に迫られた8回には大城卓の犠飛で3点目。井上降板後はケラー、船迫、バルドナード、8回からイニングをまたいだ守護神・大勢の必勝リレーで逃げ切った。
阿部監督との試合後の主なやりとりは以下の通り。
――粘る中日を振り切った。
「もう勝って…良かったです、はい」
――井上は5回無失点。
「ちょっとね、序盤コントロールに苦しんだんですけど、球数がちょっといっちゃったんで。けどね、試合をつくってくれたので100点です」
――2回、5回とベンチで井上と話し込んでいた。
「あれは投球だったり、配球だったり…そういう僕が経験したことだったりを教えていました」
――打線は中盤以降、点を重ねた。攻撃は。
「本当にね、梅津投手が凄く良くて捕まえられなかったんですけど、やっとチャンスで1点でも取れたので、そこは良かったのかなと思います」
――岡本和は1000安打。
「多分、そこを目指してやっているわけじゃないと思うので、1本ずつ、もっと貴重な1本を重ねていってほしいなと思います」
――2位の阪神はまだ試合が続いているが、現時点でマジック2。
「もう、ほかのチームは関係ないので。とにかく自分たちで勝っていくだけなので、ほかはどうでもいいです。ご苦労さんでした」
――浅野の押し出し四球も大きかった。
「そうね」
――ベンチで伝えていた。
「序盤、梅津くんがスライダー1球もストライク入っていなくて、あの打席でスライダーを待っていたって言うから、大丈夫かな…って。スライダーを操れている投手でスライダーを待っているんだったらいいけど、ド真ん中2球見逃して、いい度胸をしてるなコイツと思ったんだけどね。いい度胸をしているのか、観察不足なのか僕にはちょっと分からなかったので、呼びました」
――岡本和は打点が欲しいところでいい打撃。
「本当に貴重な先制点だったし、良かったんじゃないですか」
――8回のピンチは大勢しかない。
「もう、いなかったんでね。バルドナードの四球が一番イラッとしたんだけど。別にホームランを打たれていい場面だしね。あそこで4球投げているようじゃ、ちょっと…きょう1杯飲んで考えようかなと思います。お疲れさん」