俳優神田正輝（73）が28日、27年半にわたりMCを務めてきたABC・テレ朝系「朝だ！生です旅サラダ」（土曜前8・00）で、最後の出演を果たした。エンディングでは「安心して譲れます。また来週見てください。素敵な週末を！」と笑顔での卒業となった。
オープニングで「2024年9月28日、土曜日の朝です」といつものように笑顔であいさつ。1997年の初出演時の映像も披露され、「今見たけど、30年近く前の画だから、ジジイになる前の映像だから。今見るとほんとジジイだもん」と自虐で笑わせてスタートした。
この日は神田が松下奈緒、勝俣州和とともに“旅サラダファミリー”でグアムへの3人旅へ。観光スポットに映えスポット、美味しいローカルフードの数々、海でのアクティビティなど、思う存分グアムを満喫。旅ではまず定番観光スポット「恋人岬」へ。初めて訪れたという神田が岬の先に立ち、「恋人岬のまっさき」とさっそく得意のダジャレを披露する場面もあった。
お酒を飲んでのトークでは、自身のダジャレについて「笑ってもらわなくていいんです。スルーしてもらって、時間が止まってもらえればいいです」と語るシーンも。僕は「間がちょうどいいのが大嫌い。うまくいくのが間を外すのが好きなの。そうすると、みんな“ん？”って。そこが大好きなの」と語った。
「僕が旅サラダに呼ばれてきた時には“朝、8時からこんなものを見てくれないだろう”と。（初代司会者の）草野（仁）さんには絶対に敵わないと。壊すしかない。俺は壊れるけど、旅の映像だけはちゃんとしてほしい」とMC就任当時の当時の思いを回顧していた。
グアム旅のバーベキューでは、勝俣から「旅サラダとは何ですか？」と聞かれ、「面白かった！」と満面の笑顔を浮かべた神田。「（卒業は）悲しいことじゃない。俺、見てて文句言いにいくから。締めてやりなや。でも、ゲストは来ないよ！」と笑顔。松下らにも「楽しんで！！！」とエールを送った。
番組では、27年間半分の秘蔵映像の数々も公開された。
番組エンディングで、「この時間がやってきてしまいました」と松下。「27年間、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました」と花束を贈られ、神田も「ありがとうございました」と、レギュラーメンバー笑顔でハイタッチ。「僕、旅サラダをやっていて一生懸命やったことは27年間、1回もないです。その日、その日で夢中になっていて。」と告白。「僕は草野仁さんから継いで、（番組は）31年超えて、（松下は）今度、3代目ですから。好きで、自分たちの番組にしてください。僕の続きじゃなくて。自分たちの番組を作るように頑張れ」と背中を押した。
「ABCのスタッフに会えたことが幸せだったし、ものすごい場所が変ったり、亡くなってしまった方もいるけど、みんな偉くなったり、僕は残ってやっていたけど、安心して譲れます」と清々しい表情。「また来週見てください。素敵な週末を！」と手を振り、笑顔でのエンディングとなった。
神田は1997年4月、フリーアナウンサー草野仁の後をうけて2代目の総合司会として加入し、27年半にわたって番組を支えた。神田の卒業後は新たな出演者の予定はなく、引き続き女優・松下奈緒がMCを務める。
神田は昨年11月から今年1月まで「体のメンテナンス」を理由に休養し番組を欠席。視聴者からは体調を心配する声も多く上がっていたが、1月27日の放送で2カ月ぶりに復帰した後は得意のダジャレも“復調”。
神田の卒業発表を受け、番組は「神田正輝さんは、番組の二代目MCとして、1997年4月から毎週土曜の朝を爽やかに進行していただき、非日常を感じる世界の旅や新たな魅力を感じる日本の旅など、人生を豊かにする旅の魅力をお茶の間に届けていただきました。そして要所で発せられる洒落で、数多のゲストを和ませるのはもちろん、視聴者の笑いを誘ってくださいました」と功績を称え、「27年半という長きにわたって番組を支えていただき、心より感謝申し上げます」と感謝の言葉を送った。