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ドジャース大谷“3冠射程”87年ぶり偉業も夢じゃない! 4安打固め打ちで打率2位浮上

スポニチアネックス 2024年9月29日 2時40分

 ◇ナ・リーグ ドジャース11-4ロッキーズ(2024年9月27日 デンバー)

 伝説のシーズンはまだ終わらない――。ドジャースの大谷翔平投手(30)は自身初の地区優勝から一夜明けた27日(日本時間28日)、ロッキーズ戦で54号3ランを放つなど4安打4打点と大活躍。打率をリーグ2位の・309まで引き上げた。残り2試合でトップと5厘差に迫り3冠王を視野に入れるとともに、200安打の大台まであと6本。2回に57盗塁目の二盗も決め、日本選手のシーズン最多を更新した。

 デンバーでも「MVP」コールは変わらなかった。6―2の6回無死二、三塁。大谷が浮いたチェンジアップを叩くと、打球飛距離436フィート(約133メートル)の特大右越え54号3ランとなった。

 歓喜に沸いたロサンゼルスでの地区優勝から一夜明け。前夜に「気を緩めずに最後まで駆け抜けたい」と語った通り、勢いは止まらなかった。右前適時打を放った2回に、二盗に成功。57盗塁目で01年のイチローを抜き日本選手のシーズン最多盗塁記録を樹立した。

 歴史的猛追だ。4安打で打率は4厘も上昇して・309とし、首位打者争いで2位に浮上した。1位アラエス(パドレス)が3安打で・314に引き上げたが、わずか5厘差。仮に次戦で大谷が3打数3安打なら・3126、アラエスが3打数無安打なら・3124となり逆転できる。直近10試合で打率・591、7本塁打、22打点と打ちまくる。得点圏では直近8試合で13打数12安打、打率・923、5本塁打、19打点。ロバーツ監督は「これほど長期間、好調な選手は見たことがない」と舌を巻く。昨夜はシャンパンファイト後に空路移動し、デンバー到着は午前5時。午後3時30分ごろには“寝ぼけ眼”で、弁当を完食できないなど疲労感を漂わせたが、試合では前夜同様に高い集中力を発揮した。

 本塁打と打点はタイトル獲得がほぼ確実。メジャーでは12年のミゲル・カブレラ(タイガース)以来12年ぶり、ナ・リーグでは1937年のジョー・メドウィック(カージナルス)以来、87年ぶりの3冠王に期待がかかる。日本選手では10年のイチロー以来14年ぶりのシーズン200安打にもあと6本に迫り、デーブ・ロバーツ監督は「3冠王争いから目が離せない。200安打も視野に入る。翔平は残り2試合出場する」と語った。200安打達成で3冠王へ。今の大谷なら夢ではない。(柳原 直之)

 ≪アラエス3安打/打率上げて.314≫3年連続の首位打者を目指すパドレス・アラエスも意地を見せた。ダイヤモンドバックス戦で5打数3安打をマークし、打率・314まで上げた。2位・大谷との差は試合前の7厘差から5厘差に縮まったが、2年連続の200安打にも王手。左膝痛など故障を抱えているが、残り2試合に向け「出場する準備はできている。野球をするためにここにいる」と語った。

 ≪日本選手初!!トリプル3“確定”≫大谷は日本選手初の「トリプルスリー」を確定させた。仮に残り2試合を12打数無安打でも打率・304と3割台をキープする。3割30本塁打30盗塁をマークする「トリプルスリー」は和製英語で、日本独自の指標。メジャーでこの条件に当てはまる選手は過去25人おり、今季は大谷のほか、ロイヤルズのウィットが打率トップの・332、32本塁打、31盗塁をマークしている。

 ≪100長打―400塁打目前≫大谷は今季の長打数を99、塁打数も408に伸ばし、23年ぶりの「100長打、400塁打」到達が目前となった。過去10人が計13度マークし、01年にサミー・ソーサ(カブス)ら4人が達成したのが最後。ヤンキース・ジャッジも「95長打、392塁打」で迫っている。また、大谷の後半戦25本塁打、34盗塁は両リーグトップ。球宴が初めて行われた1933年以降、後半戦の両部門トップは1955年のウィリー・メイズ(ジャイアンツ)のみ。この日2得点で今季133得点となり、昨季のフリーマンの131得点を抜いてシーズン球団最多記録となった。

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