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雑賀が2年9カ月ぶりの再戦で久米にTKO勝ち リベンジ果たしライト級王座初防衛

スポニチアネックス 2024年9月29日 21時36分

 ◇PANCRASE347(2024年9月29日 東京・立川ステージガーデン)

 総合格闘技団体「パンクラス」の11年目最初の大会で、メインイベントに登場した第9代ライト級キング・オブ・パンクラシストの雑賀“ヤン坊”達也(34=DOBUITA)が、第7代王者の久米鷹介(39=ALIVE)を2R27秒、TKOで破り、初防衛に成功した。

 両者は21年12月21日「PANCRASE325」のライト級王座統一戦以来2度目の対戦。その試合は、暫定王者の雑賀が打撃で追い込みながらも、王者の久米に捕まえられ腕ひしぎ十字固めで敗れていた。その後、久米が手放したベルトを今年3月31日「PANCRASE341」で雑賀が獲得。初防衛戦で“リベンジマッチ”を迎えた。

 1Rはスタンドでの攻撃を出し切れなかった。何度も久米に組み止められ、劣勢を強いられた。ただ、グラウンドに背中を着けた時間はほんのわずかで、決定打は許さずに何度も立ち上がった。2Rは開始直後に試合が動いた。20秒すぎに久米が放った左ハイキックを受け止め、連打からの左フックで倒した。そこから強烈なパウンド。レフェリーが試合を止めた。

 リベンジを果たした雑賀はケージ内でマイクを持つと「泣かないように気を付けます」と言った矢先に嗚咽を漏らした。対戦相手との因縁を振り返り「久米さんに負けてから真剣に格闘技をやるようになった。そこから全部変わってきた」と明かした。「リスペクトを込めて全力で挑ませていただいた」という一戦を制して1勝1敗。「久米さん、またやりましょう」とベテランに呼び掛けた。

 U-NEXTのライブ配信でゲスト解説を務めた第2代バンタム級キング・オブ・パンクラシストの石渡伸太郎氏は「凄い物を見た。強い者同士の斬り合い。ヤン坊選手は魅力がある」と圧倒的な打撃力を称賛。解説の大沢ケンジ氏(和術慧舟會HEARTS主宰)は「1Rは久米選手の試合と思わせてからの2R。そこが凄かった」と評価した。

 第5代ストロー級クイーン・オブ・パンクラシストのソルト(33=マルスジム)は、第3代女王で5月に初代修斗女子世界ストロー級女王となった藤野恵実(43=JAPAN TOP TEAM)を3-0判定で破り初防衛に成功。ウエルター級王座決定戦は同級4位の佐藤生虎(31=UNITED GYM TOKYO)が3R30秒、同級1位の押忍マン洸太(31=DESTINY JIU-JITSU)にパウンド連打でTKO勝ち。昨年7月のプロデビューから5連勝で第17代王者となった。

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