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朝乃山「再断裂したら引退の危機」左膝の大ケガから復帰へ悲壮な覚悟 大の里の壁になれず複雑な思いも

スポニチアネックス 2024年9月29日 22時48分

 名古屋場所限りで現役を引退した大相撲の元十両・朝弁慶(35=高砂部屋)の断髪式が29日、東京・両国国技館の地下1階大広間で行われ、弟弟子の十両・朝乃山(30=高砂部屋)ら約350人がはさみを入れた。

 朝乃山は、名古屋場所中に左膝前十字靱帯断裂の大ケガを負い、長期離脱中。このまま休場が続けば、復帰予定の来年春場所までには2022年名古屋場所以来の三段目転落も余儀なくされる状況だ。それでも「また落ちるところまで落ちてもやるだけです」と前向き。「ここでしっかり治さないと。中途半端で出て再断裂したら取り返しつかない。それこそ引退の危機なので」と悲壮な覚悟を口にし、しっかり完治させる方針を示した。

 現在は日常生活には支障がない状態。「曲げるとか体重掛けるとかはまだできない」というが、場所中は稽古場に降りて上半身のトレーニングを行ったり、散歩したりと少しずつリハビリに励んでいる。「昨日は1時間ぐらい歩いてました。まだ走ることはできないですけど」。焦らず、着実に復帰への歩みを進めている。

 全休していた秋場所は毎日テレビで見ていたという。「大の里強かったですね。あ、失礼でしたね。“大関”強かったですね」。自身も大関経験者だが、現在の番付を踏まえて7学年下の新大関に敬意を払った。それでも「なんか…悔しいですね」と複雑な思いも。「いざ自分が相撲取ったら止められていなかったかもしれないけど、簡単に大関にさせてはいけないというのもある」。春場所では史上最速優勝を果たした尊富士を破って“上位の壁”としての存在感を示していただけに、自らが“壁”になれなかった悔しさをにじませた。

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