◇セ・リーグ 阪神7―6DeNA(2024年9月29日 甲子園)
【記者フリートーク】ツーシームが、阪神・桐敷の70試合登板を支えた。今季、「石桐さん」としてともにブルペンを支えてきた石井が証言する。
「キリ(桐敷)はツーシームが一番の武器。左のインコースにしっかり投げ切れる。打者を差し込むことができているし、のちのち変化の大きいスライダーも効いてくる」
アマチュア時代に完成された球なのか。桐敷に問うと「実は大学の時は投げてもよく打たれましたね」と恥ずかしそうに答えた。左打者の懐に沈む必殺球はプロで進化を遂げた。
「2軍にいた時に鳴尾浜のブルペンで投げ込んでいくうちに、思うところに落とせるようになりましたね」。この日は筒香を内角ツーシームで詰まらせ、三邪飛に仕留めた。プロで生き抜くため、体に染みこませてきた一球。今季70試合目でもいつも通り威力を発揮し、打者を斬った。 (阪神担当・松本 航亮)