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大谷翔平 PS中もリハビリ継続へ「支障がないと思えば」打者相手の投球開始は手探り「どれが1番いいか」

スポニチアネックス 2024年9月30日 7時35分

 ◇ナ・リーグ ドジャース2-1ロッキーズ(2024年9月29日 デンバー)

 ドジャースの大谷翔平投手(30)が29日(日本時間30日)、シーズン最終戦となる敵地でのロッキーズ戦に「1番・DH」で先発出場。4打数1安打1盗塁でチームの勝利に貢献。ドジャースは両リーグ最多98勝64敗でレギュラーシーズンを締めくくった。大谷は打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁。首位打者こそならなかったが、日本選手初のトリプルスリーに加えて本塁打と打点の2冠をほぼ確実にしてドジャース1年目のレギュラーシーズンを終え、初のポストシーズンへ弾みをつけた。

 大谷は試合後、記憶に残った出来事を問われると「記録とかいろいろありましたけど、1年間まずは安定して出られたのが一番自分の中でよかった。それに伴ってケアをしてくれた人もそうですし、サポートしてくれた人に感謝したい」と話した。

 3冠王の獲得の可能性があったことには「それはあまり考えていなかった。どれくらいの差があるのかもよく分かっていないですし、自分のいい打席を送りたいと思っていました」と明かした。

 自身初となるポストシーズンに向けては「ここから先はシーズン中に積み上げてきた成績とか数字は意味がない。自分の調子を維持する、気持ちを切らさずにその間の日を過ごしていきたい」と決意を新たにした。

 今後の投手としてのリハビリプログラムについては「継続はもちろんすると思います。大事なのは試合なので、そこに自分が支障がないと思えば継続的にリハビリは続けていくと思います」と説明。打者相手の投球をするかについては「多少入ることで実戦感覚を養わないといけない。僕も初めての経験なので、どれが1番いいのかを探しながらやりたいと思います」と話した。

 初回は右腕フェルトナーとの対戦。ここはカウント2―2と追い込まれ、最後は外角ボールゾーンに逃げるチェンジアップにタイミングを外されて力のない二ゴロに終わった。ダイヤモンドバックス戦に「1番・一塁」で先発出場したアラエスも第1打席は空振り三振に倒れた。

 第2打席は0―1の4回の先頭打者。ここは3―1と打者有利のカウントとなったが、5球目の際どい外角速球を打ち損じて遊ゴロに倒れた。0―1で迎えた6回2死走者の第3打席は1ストライクから2球目の厳しい内角直球に手を出してしまい、詰まった二ゴロに倒れた。

 一方のアラエスは第3打席で安打を放って打率.314。この打席を終えて途中交代した。第3打席を終えて打率.309に低下した大谷が逆転で首位打者を獲得することは絶望的となった。

 第4打席は1―1の8回1死一塁の場面。3番手右腕ボドニクの99.3マイル(約159.8キロ)速球を完璧に捉えると、打球速度110.8マイル(約178.3キロ)の痛烈な打球が右前で弾んだ。一、二塁から二塁走者バーンズと重盗を決めて59盗塁とした。二、三塁となってから4番手右腕ハルバーセンのボークで勝ち越し点を奪った。

 大谷はここまでナ・リーグ本塁打トップをキープし、40盗塁以上をマーク。この条件を達成したのは1900年以降では1903年ジミー・シェッカード(スーパーバス=9本塁打本、67盗塁)、1909年タイ・カッブ(タイガース=9本塁打、78盗塁)、1909年レッド・マレー(ジャイアンツ=7本塁打、48盗塁)、1912年トリス・スピーカー(レッドソックス=10本塁打、52盗塁)に次いで112年ぶり5人目となる。過去4人はいずれもボールをボロボロになるまで使い続けた“デッド(飛ばない)ボール”時代の選手で、現代野球では驚異の記録。大谷が比類なきパワーとスピードで大リーグに新風を吹き込んだ。

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