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清原博弁護士 紀州のドン・ファン事件で見解 元密売人が被告に「売った」証言も「今の証拠では…」

スポニチアネックス 2024年10月2日 16時17分

 国際弁護士の清原博氏が2日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」(月~金曜後1・55)にコメンテーターとして生出演し、18年に「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家野崎幸助さん(当時77)に覚醒剤を摂取させ殺害した罪に問われた元妻須藤早貴被告(28)の裁判員裁判で出た証言について、見解を示した。

 1日に和歌山地裁で開かれた公判で、検察側証人として出廷した元密売人の男性が、被告に覚醒剤を売ったと証言。尋問で男性は、18年4月7日に同市の暗い路地で、4~5グラムの覚醒剤を被告に10万~12万円で販売したと説明した。公判では、検察側から須藤被告の写真を示され、男性が「間違いありません」と証言した。

 このやりとりについて清原氏は、「須藤被告に(覚醒剤を)渡したということが一番重要であって、そこを直接立証したい」と検察側の思惑を指摘。「あらかじめ(公判前に証人に)写真を示して、確認していると思うんですよね。法廷でも実際に示して、裁判員も確認して、写真で早貴被告に渡したことを確認したことを示している」と解説した。

 公判では、受け渡し当日の午後7時すぎ、須藤被告と密売人に通話履歴があったこと、受け渡し場所から極めて近いコンビニエンスストアのATMから、須藤被告が約10万円を引き出していたことなどを検察側が状況証拠として示した。

 これらの証拠について、清原氏は「売った、買ったというのは検察の主張、立証で裁判員の方もそういった心証を持ったと思う」と解説。しかし「今回の裁判は覚醒剤を売った、買ったの罪じゃないですね」とし、「覚醒剤を使用して、野崎さんを殺したという犯罪なので、入手したところまでは行っても、その先ですよね。覚醒剤を使って飲ませて、野崎さんを殺したところまではつながらない。今の状況証拠では、まだ殺害というところまでは届いていないと思います」との見解を示した。

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