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那須川天心 初タイトル戦で「マジック」見せる! ラウンドごと異なるステップで幻惑する

スポニチアネックス 2024年10月3日 4時46分

 ◇WBOアジア・パンパシフィック・バンタム級王座決定戦 同級1位・那須川天心 10回戦 同級2位 ジェルウィン・アシロ(2024年10月14日 有明アリーナ)

 プロボクシング5戦目で初のタイトル戦に挑むWBA、WBC世界バンタム級3位の那須川天心が2日、都内の所属ジムで練習を公開した。スパーリングではWBO世界同級2位クリスチャン・メディナ(24=メキシコ)を完封するなど「マジック」と表現する独特のスタイルを身に付けたことを強調。勝てば国内での世界挑戦権を得る地域タイトル戦で、さらなる進化を見せることを約束した。

 マジシャン天心が相手を自在に操った。世界2位メディナとの3ラウンドのスパーリングでは、最後まで相手にほとんど何もさせず。状態の良さをアピールした那須川は自信満々に言い放った。

 「僕と対峙(たいじ)すると必然的に相手は手が出なくなる。スタイルというか、マジック。ボクシングじゃないボクシングという自分の色を出せるようになった」。

 7月の前戦では世界4位の相手を圧倒し、2試合連続KO勝利を挙げた。これまでも一戦ごとに成長を示してきたが、アシロ戦でも進化を止めない。「見えないパンチをたくさん打って距離をつぶしていく。僕の中では足もパンチ。他の人にはないステップと踏み込みで制していく」。アッパーやボディーなどのパンチのバリエーションに加え、間合いの詰め方やフェイントにも成長を実感した様子。この日のスパーでは、ラウンドごとに異なる上体の動きやステップを織り交ぜリングを支配。相手のメディナは魔法にかかったように何度もロープを背負わされた。

 国内での世界挑戦が可能となるタイトル戦。「世界を獲るまでの手段でしかない。ハッピーセットみたいなもの」とあくまで地域ベルトは“おまけ”で進化のための通過点であるとした。

 同じキック出身でWBO世界バンタム級王者の武居由樹(大橋)からはラブコールを送られ続けているが「(自分は)まだ5戦目。トランキーロ(焦らないで)で。まだまだ強くなるので、もうちょっと待ってください、という思い」とにやり。まずは磨き上げたスタイルで、目の前のタイトル戦を突破することしか考えていない。

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