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大橋秀行会長が堤聖也の公開練習を視察 左構えは"誤算"も、拓真はスイッチを「全く苦にしていない」

スポニチアネックス 2024年10月4日 14時53分

 ◇プロボクシングWBA世界バンタム級タイトルマッチ 王者 井上拓真(大橋)<12回戦>同級2位 堤聖也(角海老宝石)(2024年10月13日 東京・有明アリーナ)

 世界初挑戦する元日本バンタム級王者で現WBA同級2位の堤聖也(28=角海老宝石、11勝8KO2分け)が4日、練習拠点としている東京・練馬のDANGAN GYMで公開練習を行った。世界戦7試合を含む2日間興行「Prime Video Boxing 10」の初日に、WBA同級王者・井上拓真(28=大橋、20勝5KO1敗)に挑戦する。

 井上が所属する大橋ジムの大橋秀行会長が公開練習を視察。左右にスイッチする堤はシャドーの大半をサウスポーで行い、ミット打ちでは前半は左構え、後半はオーソドックスに変化した。前日3日の井上の公開練習時に大橋会長が「右構えで来るんじゃないか」と予想し、堤を指導する石原雄太トレーナーが「じゃあ左で行きます」と返した通りの展開に、同会長は「自分の誤算でしたね」と苦笑い。もっとも、ミット打ちの途中からオーソドックスに変えたと指摘されても「見てなかった。両方やってたのか」とあまり気にしていない様子で、「拓真は戦ってきている人間も凄いし、子供の頃からキャリアもあるので全く苦にしていないと思う」とスイッチは試合展開を左右しないとの見解を示した。

 スイッチ対策も万全だ。井上は今回、兄のスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)が"仮想・堤"となってマススパーを積んできた。大橋会長は「尚弥は昔よく(拓真との練習で)スイッチしていた。何度もやってるので慣れたもんだと思う」と自信たっぷり。堤も「スイッチは(スパーリング)パートナーを左右両方用意しないといけないから面倒だけど、その手があったか…」とうなった。それでも「尚弥さんは絶対にスイッチのレベルがやばいし、俺はそんなにうまくないし、速くない」と認めた上で、「いざやって、(井上が)リズムが違う、思っていたよりヘタクソだ、と思ってくれれば。そのずれをうまく突くことができるのでは」と"ギャップ"が生む効果を期待した。

 大橋会長は堤を「人間力というか、力強さを感じる」と評価し、「魂と魂がぶつかり合う良い試合になると思います」と予想。警戒すべきパンチとして「くっついた時にフック系が見えない角度から来る」と指摘しながらも、隙を突いての形勢逆転を狙うという堤に対し「拓真はその場で反応もするし、修正もできるので、そういう心配はないですね。ウチの選手の中で一番安心して見られるボクサーなので」と自信を口にし、最後は自ら堤に歩み寄って激励してからジムを後にした。

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