◇セ・リーグ DeNA3―1中日（2024年10月4日 バンテリンD）
チャンスは逃さない。DeNA・オースティンが、初タイトルへ猛追の猛打賞だ。中日戦の2回先頭で先制劇の口火を切る中前打を放つと、4回は右前打、6回も中前打の3打席連続安打。8回は二飛に倒れたが、打率.314としてリーグトップのヤクルト・サンタナに1厘差に迫った。
「状態はいい。あと1、2試合。どうなるのか、楽しみにしてくれ」。打率.315のサンタナと6厘差で迎えた一戦で一気に打率を5厘上げた。6回の打席で来日5年目で初のシーズン規定打席に到達。「3週間前に今日規定打席に到達すると周囲に教えてもらったよ」と喜んだ。シーズンは残り2試合だが、5日の同戦で1打数1安打なら打率.316でリーグトップに浮上。1打席目に凡退しても3打数2安打すれば.317で逆転が可能だ。
今季が3年契約最終年。過去4年はケガで欠場が続き、信頼を裏切り続けた。だが三浦監督の「いつかはやってくれる」という期待に今季は応え、105試合に出場しリーグ3位の25本塁打、チーム2位の69打点をマークした。3年連続勝率5割以上が確定した指揮官も「僕個人だけではなくみんなが思っていること」とチームでオースティンの首位打者獲得を後押しすることで一致する。
3位でのCS進出も決まった状況で「規定到達と首位打者は大きな意味がある。そして優勝は逃したけど、ここからも勝ち抜くさ」とオースティン。初めての勲章と、ポストシーズン勝利に照準を定めた。（大木 穂高）
≪ヤクルト・サンタナは登録抹消され帰国≫打率.315でセ・リーグトップのヤクルト・サンタナはこの日、出場選手登録を抹消され、米国に帰国した。5日の広島戦（マツダ）が今季最終戦だが、3日の広島戦での走塁時に足を痛めて5回の守備で交代。試合後に高津監督が「抹消します。足をケガした」と説明していた。