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大谷翔平 バット粉砕も初PSでマルチ安打!T・ヘルナンデス適時打などで4回に3得点して逆転

スポニチアネックス 2024年10月6日 11時21分

 ◇ナ・リーグ地区シリーズ第1戦 ドジャース―パドレス(2024年10月5日 ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手(30)が5日(日本時間6日)、パドレスとの地区シリーズ第1戦に「1番・DH」で先発出場。メジャー7年目で初となるポストシーズンの第2打席でPS初安打となる本塁打を放った。第3打席でもバットを折られながら中前打を放ち、初のマルチ安打をマークした。

 初回は左飛に倒れたが、2回に大谷がバットで魅せた。0―3の2回2死一、二塁で迎えた第2打席。右腕シースに対し、2ボールから3球目を打ち損じて左膝に直撃した。一時悶絶する場面もあったが、大谷が集中してバットを振った。高めに浮いた速球を完璧に捉えると、打球速度111.8マイル(約179.9キロ)の打球は右翼方向へ25度の角度で打ち上がり、372フィート(約113.3メートル)地点で弾んだ。打った瞬間に大谷は雄叫びを上げ、何度も雄たけびを上げながらダイヤモンドを一周。場内は大熱狂となった。先発した山本由伸が初回に3失点する苦しい立ち上がりだったが、大谷が強力援護した。

 山本は3回5失点で無念のKO。それでも大谷がバットで攻撃をけん引した。第3打席は3―5の1死一、二塁の場面。ここでパドレスベンチは先発右腕シースから2番手左腕モレホンに継投。2球目に胸元の速球を見せられたりしたが、フルカウントから内角高めのシンカーに詰まらされてバットが折れながらも中前に落として好機を広げた。さらに次打者ベッツの打席で暴投が出て1点差に迫った。ベッツが申告敬遠で歩くと、2死後にT・ヘルナンデスが3番手右腕エストラダから中前適時打を放って2点を加えて一気に逆転した。

 今季最終戦から中5日で迎える同地区のパドレスとの大一番。試合のない期間はシミュレーテッド・ゲーム(実戦形式の打撃練習)で1日2打席ほど立ち、「感覚をしっかり忘れないよう」取り組んんできた。前日会見では米メディアから「緊張しているか」と問われると、「Nope.(ないね)」と即答。通訳を通さないスラングに、記者会見場は笑いに包まれ「そのために小さい頃から練習してきた」と続けた。

 レギュラーシーズンでは今季54本塁打、130打点、59盗塁と圧倒的な攻撃力でチームをけん引したリードオフマン。前回ドジャースが制した2020年のワールドシリーズは、トレーニング施設があるシアトルでテレビ観戦。2018年の右肘、2019年の左膝に続き、昨年は右肘を手術したため、病室でPSを観戦したこともあり「悔しい思いが強い」と振り返る。その憧れていた舞台で大谷の躍動が期待される。

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