シャンソン歌手のクミコ(70)が12日、兵庫・神戸朝日ホールでライフワークにもなったコンサートシリーズ「わが麗しき歌物語Vol.7」を行う。
今年は「シャンソンの女王」とも呼ばれた越路吹雪の生誕100年、7月にはパリ五輪・パラリンピックもあり「勝手かもしれないけれどフランス、そしてそこにルーツを持つシャンソンの年だと思っている」と話すクミコ。
「7回目ではありますが、われながら副題の“歌物語”ってよく付けたと思うの。コロナ禍もあり、世界で戦争もありいろいろ割り切れない思いを持っている方が、会場に来てくださって、そこで歌というより歌詞、言葉と向き合ってご自身を浄化して、自分だけの物語を持って帰って頂ければ」と思いを込めた。
両親の介護をしながら歌手活動も精力的にこなす日々。それでも「2パターンの老いの勉強をさせてもらっている、と思っている。私だって日々、体力は落ちるし声もいつまで続くか分からない。だけど、この失っていくことを武器にできたらこんなに凄いことはないな、と思ってるの」と笑い飛ばすほどパワフルだった。