【矢野燿大 視点】ファーストSは早ければ2戦で終了してしまうので、当たり前だが、きょう12日の第1戦が大事だ。阪神は3日のレギュラーシーズン最終戦から中8日も実戦から遠ざかっている。野手は試合の入りとして影響があるのか、ないのか気になる。
05年の日本シリーズではロッテに4連敗して敗れた。言い訳にはできないが、当時のセ・リーグにはまだCS制度がなく、中16日での日本シリーズ初戦は、各打者が「あれ?こんなはずではないのに?」と実戦ブランクに戸惑っていた。
私は投手陣とみやざきフェニックス・リーグに出場したのだが、甲子園に戻ってきてのシート打撃や紅白戦で他の選手が実戦ブランクに苦しんでいたのを目の当たりにしている。日本シリーズに入っても修正できたころには敗退。終わってみればパ・リーグのプレーオフを勝ち上がってきたロッテとは勢いが対照的だったのを覚えている。
キーマンは全員だ。トーナメントを戦うような一戦必勝の采配が予想されるので、早めの投手継投、絶好機で捕手や投手に打席が回ってきた時は早めの代打策もあり得るだろう。よってベンチスタートの選手も、より大事になってくる。チーム一丸。そして誰でもいい、チームを加速させるラッキーボーイの出現を願う。
(スポニチ本紙評論家)