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西武・西口新監督がノーノー指令 3度未遂「悲劇の投手」が「守り勝つ野球」でチーム再建

スポニチアネックス 2024年10月12日 5時33分

 西武・西口文也新監督(52)とオリックスの岸田護新監督(43)が11日、それぞれ就任会見を行い、下位からの来季巻き返しに向けて意欲を燃やした。

 都内ホテルで行われた就任会見。掲げたのは「守り勝つ野球」だ。現役時代は通算182勝を挙げて西武の黄金期を支えた西口新監督は「まずはしっかり守って9回をゼロに抑える。守りの野球からどうやって1点を取りにいくか。そこは常に考えていく」と力強く抱負を語った。

 チームは深刻な貧打で今季は91敗を喫したが投手が無失点なら負け数は激減する。無安打ならなおさら。現役時代は3度も幻のノーヒットノーランを経験するなど「悲劇の投手」でも有名な男は「やってくれればチームの勝利、勢いにつながる」と同じ1勝でもチーム全体が波に乗れる無安打無得点試合の達成を期待した。昨年は今井が8回2死まで無安打投球で、今季はドラフト1位・武内が7回まで完全投球を披露するなどチャンスは十分。先発陣にチームでは14年の岸(現楽天)以来の快挙達成を願う。

 15年の引退後は1、2軍投手コーチを計5年、2軍監督を3年も歴任した新指揮官は若手野手育成の鍵にメンタル強化を挙げた。「2軍では成績を残せるけど、1軍に上がると結果を求める思いが強すぎて率が残せていない」と指摘。外野の定位置奪取を期待された22年ドラフト1位・蛭間は今季2軍で打率・283、3本塁打も1軍では打率・220に終わるなど長年の課題である外野3枠は固定できなかったが、メンタルを強化して野手の底上げも目指す。

 どん底から始まる西口政権。複数年契約を結んだ新指揮官は「今年はベルーナドームから西武球場前駅まで帰る足取りが重かったと思う。来年は少しでも足取りが軽くなるように」とファンに誓った。(福井 亮太)

 ▽西口監督の現役時代のノーノー未遂 02年8月26日のロッテ戦は9回2死から小坂に中前打、続くサブローにも右前打を許し、2安打1四球の完封勝利。05年5月13日の巨人戦も9回2死から清水に右越えソロを浴び、1安打1死球の完投勝利となった=写真。さらに同年8月27日の楽天戦では9回を完全投球。打線の援護なく、史上初となる完全を継続したままの延長戦となったが、10回に先頭・沖原に右前打を許した。

 ≪鳥越ヘッド就任 GMは置かず≫会見に同席した飯田光男球団本部長がヘッドコーチにソフトバンク、ロッテでコーチを歴任した鳥越裕介氏(53)が就任すると明かした。ソフトバンクでは今宮を育てるなど育成に定評があり「今までにない視点や考え方が必要。厳しさを持って指導してこられた方で新しい常勝軍団をつくっていきたい」と起用理由を説明。また、渡辺久信GM兼監督代行(59)が退団し、来季はGM職を置かないことも発表された。

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