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阪神・森下 チーム唯一有言実行マルチも惜敗 奇跡連勝突破へ「勝たないといけない」

スポニチアネックス 2024年10月13日 5時18分

 ◇セCSファーストシリーズ第1戦 阪神1ー3DeNA(2024年10月12日 甲子園)

 自身初のファーストSでも存在感は不変だった。試合前から独特の緊張感に包まれた聖地・甲子園。その空気を楽しむかのように、阪神・森下がチーム唯一のマルチ安打と躍動した。

 「何回も対戦しているピッチャーだったので、軌道はある程度、頭にはあった。どんどんストライクボールを振れたのが、いい結果につながった」

 初回2死無走者。カウント2―2から東の低めチェンジアップを捉え三遊間を破った。短期決戦に臨むにあたって「1打席目は特に集中して入りたい。初戦から3番が打てば、チームも波に乗っていける」と掲げていた1打席目“全集中”のテーマを有言実行した。

 0―1の3回2死無走者でも、1ボールからカットボールにフルスイングを仕掛けて再び左前へはじき返す。レギュラーシーズンで打率・231(13打数3安打)と苦戦した難敵・東を打ち砕き、ベンチを鼓舞。いずれも走者がいなかったことが、悔やまれるパフォーマンスだった。

 快挙にも、あとわずかだった。6回1死無走者の3打席目。佐々木が真ん中付近に投じたスライダーに、微妙にタイミングをずらされた。バットの先端で拾った打球は虎党の歓声を浴びつつ青空に打ち上がったが、左翼フェンス手前で失速。プロ野球史上2人目の新人から2年連続のプレーオフ、CSでの本塁打はお預けとなった。0―3の8回2死一、三塁では伊勢の外角151キロの直球に見逃し三振。「いいボールを放られて自分もちょっと手が出なかった」。悔しさをかみしめた。

 だが、まだ終わったわけではない。森下は「(13日は)勝たないといけないゲーム」とした上で「気持ちとしては変わらず、背負いすぎても100%(の力)は出ないと思う。いい準備をして臨みたい」と前を向いた。きょうの相手先発ジャクソンとはシーズン対戦打率・385(13打数5安打)、1本塁打と好相性。そのバットで窮地を打開してみせる。(石崎 祥平)

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