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田淵幸一氏 四球よりも「安打での出塁」が勢いに 阪神打線よ初球から攻めろ

スポニチアネックス 2024年10月13日 5時32分

 ◇セCSファーストS第1戦 阪神1-3DeNA(2024年10月12日 甲子園)

 【田淵幸一 視点】短期決戦では「積極性」こそが流れをつくる。その意味で両チームの打線は対照的だった。阪神は7回まで先頭打者の出塁は一度もなし。あっさりと終わってしまった印象が残るのは、初球からでも甘い球を打って勢いにつなげるシーンが皆無だったからだろう。

 得点を奪うには1番・近本、2番・中野の出塁が生命線だが、計8打数1安打。特に中野は4打席全てで初球のストライクを見逃した。DeNA打線は三振を恐れずにどんどん振る。1番・梶原は1、2打席目と果敢に初球打ち。7回は牧、佐野が立て続けに初球を打って連打し、決定的な2点につなげた。

 リーグVした昨季、阪神はチーム四球数が最多の494。これがリーグ最多得点を生み出す一因にもなった。今季も最多の441四球。もちろんボールを見極め、四球で出塁することも大切だろう。ただ、短期決戦では安打で出塁するという強い意識こそが勢いにつながる。それをDeNA打線が証明した。

 決戦を前に、岡田監督の今季限りでの退任が発表済み。マイナス面もあるはずだ。試合中の阪神ベンチからは選手の戸惑いのようなものも伝わってきた。9回に1点を返したのは第2戦につながる。あとはいかに一丸ムードを醸し出すか。それが逆襲への鍵になる。

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