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寺地拳四朗が11回TKOで2階級制覇! フライ級でも挑戦一発目で戴冠 「第二章見せたい」と統一戦意欲

スポニチアネックス 2024年10月13日 20時8分

 ◇プロボクシングWBC世界フライ級王座決定戦 同級1位 寺地拳四朗(BMB)<12回戦>同級2位 クリストファー・ロサレス(ニカラグア)(2024年10月13日 東京・有明アリーナ)

 元WBAスーパー&WBC統一世界ライトフライ級王者で現WBCフライ級1位の寺地拳四朗(32=BMB)が同級2位クリストファー・ロサレス(29=ニカラグア)を11回6秒TKOで破り、2階級制覇を達成した。17年5月にWBC王座を獲得したライトフライ級のときと同じく、挑戦一発目でベルトを手にした。

 序盤から前に出る寺地に対し、相手はガードを固めて様子見。3回には右カウンターから連打を浴びせ、相手を追い込んだ。4回には顔面に右フックを浴びせ相手を流血させたものの、終盤に左フックを食らってふらつくなどヒヤリとする場面もあった。

 それでも主導権は譲らず、終始優勢で試合を進めた。すると11回を前にロサレスが鼻骨骨折。鼻血が止まらなくなり、レフェリーストップで決着がついた。

 ライトフライ級で世界戦を15戦経験。元々減量に苦しんでいたが、目標の4団体王座統一に時間がかかると判断して階級アップを決意した。統一王座3度目の防衛に成功した1月の前戦から2日後、かねて状態の悪かった右拳を手術して新階級に備えた。先月27日の公開練習では右拳からも力強いパンチを披露。その後のスパーリングも順調にこなしてきた。

 フライ級に階級を上げ、減量が楽になったのも大きかった。ライトフライ級の最後の頃は計量数日前から断食状態で、酵素水でコンディションを整えていた。計量当日もげっそりし、おかゆしかのどを通らない状態。今回は計量前日も練習をこなして「白いご飯もちょっと食べられた。奇跡です」と笑い、「計量が終わった感動がちょっと減ったかな」と冗談が言えるほど余裕があった。対戦相手のロサレスが減量に苦しみ、前日計量で全裸になり何とかリミットをクリアしたのとは対照的だった。

 今後の目標はフライ級での4団体王座統一だ。23年4月に急きょの世界挑戦で拳四朗に9回TKO負けし、14日に初防衛戦を控えるWBO王者アンソニー・オラスクアガ(25=米国、帝拳)から「唯一黒星をつけられた相手と戦いたい」と挑戦状を突きつけられている。「4団体統一は成し遂げたいし、幅広く考えている」と寺地。再戦は望むところだ。

 ▼寺地拳四朗 ホッとした。今回はもらわず当てるという昔のボクシングに近くなった。そういうのを練習してきて実現できたと思う。今回、実はめっちゃ緊張して。いつもより緊張した。入場からあまり記憶が無いというか。久しぶりだし2階級目だし。そういう中で、自分では冷静に戦えた。とりあえずホッとしている。本当は倒せたらよかったが、いつもよりヒヤヒヤはしなかったんじゃないかなと思う。これからスタイルを徐々に変えて、第二章の拳四朗を見せたい。皆さんが見たいのは統一戦。また明日も試合がある。そこで皆で統一戦できれば皆が大好きな試合になる。期待して待っていてください。

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