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V2成功したユーリ阿久井「やりきれない気持ち」 入場は映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」

スポニチアネックス 2024年10月13日 20時38分

 ◇プロボクシングWBA世界フライ級タイトルマッチ 王者 ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)<12回戦>同級8位 タナンチャイ・チャルンパック(タイ)(2024年10月13日 東京・有明アリーナ)

 WBA世界フライ級王者のユーリ阿久井政悟(29=倉敷守安)が挑戦者の同級8位タナンチャイ・チャルンパック(24=タイ)を2―1の判定で破り、2度目の防衛に成功した。117―111、115―113、113―115のスプリットディシジョンだった。

 初回から左ジャブをヒットしプレッシャーをかける。ボディー、顔面へと打ち分けて優位に立った。中盤から手数を増やした相手の右カウンターを食らうなど巻き返され、10回にボディー連打され後退する場面もあった。残り2回は逆襲してジャッジ3人全員の支持を得るなど力を示して試合を終えた。

 試合後も表情はさえない。「すっきり勝っていないので。やりきれない気持ちです。うまく当てられなくて、やりにくかった。判定?相手にポイントはついても、おかしくない内容でした」と反省しきり。いいパンチを当てても単発が多く、連打で追い込むには至らなかった。「相手に身のこなしで、うまくいなされた。リズムが遅い」と振り返り、対戦経験がない独特のリズムに惑わされたという。

 フライ級でも統一戦への機運が高まっているものの「今のままでは今後について、はっきり言えない。とにか向上していきたい。精進したい」と話すにとどめた。

 会見で笑顔が戻ったのは入場テーマに関する話題になってから。今回は映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」だった。「いつも、この試合にかけてとかではなく、自分の好きなことをやっています」。タイムスリップできるように改造された車、デロリアンを意識したグレー基調のリング衣装。その背中部分には次元転移装置を付けた。「あれがバッテリーで重いんですよ。いつも製作してくれる方に無理を言っていて。今後?あとは花火をつけるぐらいしか…消防法にひっかかるので無理かなとは思いますけど」。5月の初防衛戦は映画「グレムリン」で、「好きな映画」がシリーズ化しつつある。改善を期す試合内容とともに、入場シーンも阿久井から目が離せない。

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