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プロ野球 ポストシーズンまでの「間」も日本の風情 ファイナルSを待ちわびて

スポニチアネックス 2024年10月14日 8時2分

 プロ野球は16日にクライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージ(S)が始まる。セ・リーグは巨人、パ・リーグはソフトバンクと両リーグの優勝チームが対戦相手が勝ち上がってくるのを待つ日々。一方で海の向こうでは大リーグがプレーオフのまっただ中。その「スピード感」と比べると、日本のプロ野球はどうしても「間延び」している印象を持ってしまう。

 巨人が優勝を決めたのが9月28日。シーズン最終戦は10月2日だった。ソフトバンクの優勝日は9月23日で、最終戦が10月4日。そこからファーストSまで約2週間もある。この「間」が大リーグとの一番の違いだ。

 今季の大リーグは9月29日に、ほぼ全部の球団が一斉にシーズンを終了。ハリケーン接近の影響で延期されていたブレーブス―メッツ戦が翌30日にダブルヘッダーで行われたが、レギュラーシーズンは全チームが同時に終わるのが通例だ。そして10月1日には早くもプレーオフのワイルドカードシリーズ(WCS)が開幕。これは全チームのスケジュールが同時に進むからこそ可能になっている。

 一斉に始まり、一斉に終わる。大リーグはシーズン中も各チームが同じ試合数になるようにスケジュールが組まれる。約6カ月、180日の間に162試合。引き分けもなし。中止になれば「調整」するためにすぐさまダブルヘッダーを実施し、各球団が平等に、同じ試合消化数でシーズンを進めるよう管理されている。

 一方の日本。まず米国に比べて梅雨の時期など雨が多く、試合中止の可能性が高い。さらに大リーグのようなダブルヘッダーも、近年のプロ野球では行われていない。これによって「ズレ」が生じる。開幕は同時でも、各チームの最終戦はバラバラ。そのため、CS開幕までに間隔を空ける必要が出てくる。

 毎年のことだが、今年でいえば巨人、ソフトバンクの選手は試合勘など調整が大変だと思う。ただ、特に雨天中止の多さを考えると大リーグのような日程を組むのはやはり難しい。ファンはその分、首を長くしてファイナルS開幕を待つ。これも日本の風情だと言えるかも…。(記者コラム・鈴木 勝巳)

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