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今年のドジャースは団結力が違う 選手主導で休日も同一行動 決め手はキケの「全員ぶっつぶしてやる!」

スポニチアネックス 2024年10月14日 10時1分

 ロサンゼルスタイムズ紙のドジャース担当ジャック・ハリス記者が、今年のチームが一致団結できている理由を報じている。

 ナ・リーグ地区シリーズの第2戦で2―10の大敗を喫したが、第3戦を行う敵地・サンディエゴへの移動に使うチャーターバスに、選手全員が乗り込んだ。18年からチームに在籍するベテランのマックス・マンシーは「私がここにいる間に、サンディエゴまでチーム全員でバス移動をしたことは一度もなかった。家族はなしでチーム全員でバスに乗ろうと。素晴らしい体験でした」と証言している。

 プレーオフに入る前、ドジャースはポストシーズンでのアプローチを変えようと試みた。より粘り強く、闘志あふれる姿勢を高めるための選手主導のアプローチだった。近年、ドジャースは10月になると、そうした要素を欠いていたからだ。マンシーは「とがったものがなかった。闘志が足りなかった」と言う。

 まずは地区シリーズに入る前の5日間のオフを活かす方法を考えた。マンシー、ウィル・スミス、ミゲル・ロハスの主導で、ドジャースタジアムでチーム全員による「観戦会」を企画した。対戦相手をスカウティングするだけでなく、休みの週もチームとして一緒に過ごすことが目的だった。

 スミスは「野球は毎日、試合があるので、突然1週間休みになるとリズムを崩す。シーズン中のようにある程度の時間を球場で過ごすことが大事だ」と言う。チーム練習のやり方にも影響を与え、選手たちは全員練習が終わるまで球場にとどまった。「過去数年は、休みの間に少し油断していた選手もいたと思う」とリリーバーのダニエル・ハドソン。変革のアイデアは選手たちからフロントオフィスに提案された。

 通常、チームは組織の指示に従うが、100%選手主導の提案だった。サンディエゴへのバス移動もその一例。通常、ドジャースがパドレスとの遠征で南下する時、ほとんどの選手は家族とともに自分の車で5号線を下る。球団は渋滞を避けたい選手向けにバスを提供するが、利用する選手は多くない。しかし、今回は2時間のパーティバスになった。

 「第2戦での大敗から立ち直るために必要でした」とマンシー。第3戦では勝てなかったが、序盤の5点差を追い上げた。第4戦の前に、選手たちの新しいアプローチは“キケ”ことエンリケ・へルナンデスの簡潔な士気高揚の言葉でまとめられた。「全員ぶっつぶしてやる!」と彼は繰り返し叫んだ。

 その後の2試合で完封勝ちを収め、ドジャースは21年以来のナ・リーグ優勝決定シリーズ進出を果たした。クラブハウスでシャンパンシャワーで祝っているとき、彼らの内なる闘志は、口にする言葉の荒さに表れていた。「我々にはたくさんぶっ潰してやることがある。みんな目的は一つ。ワールドシリーズで勝つことだ。通常、人々が一緒に取り組むことができるとき、良いことが起こる」とへルナンデスは付け加えている。

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