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池袋の名画座「新文芸坐」 3年に渡る“パワハラ騒動”終結 一時は映画の配給・上映停止…「深くお詫び」

スポニチアネックス 2024年10月15日 10時33分

 東京・池袋にある名画座「新文芸坐」が15日、公式SNSを通じ、2021年から問題視されてきた職場のパワハラ騒動について、声明を発表した。

 「新文芸坐」を巡っては、21年9月に「元新文芸坐スタッフ」を名乗る人物が、ツイッターで「新文芸坐に勤務していた際に受けたパワハラや労働問題などについてつぶやきます。告発後に話し合いをしたものの『なかったこと』にされました。弁護士にも相談したものの、経済的・精神的に裁判をするのは難しいと結論を出しました」などとしてハラスメント被害を告発した。

 22年4月には「告発直後から新文芸坐を運営している株式会社マルハンの人事部を通じて、話し合いをしてきました。結果的としては、解決していることもありますが、すべてにおいて円満に解決することはできませんでした。しかし、当方が大変消耗しており、限界を感じたため、話し合いを終了することにしました」と報告していた。

 東京を代表する名画座の一つである新文芸坐の騒動。告発から3年以上経ったこの日、新文芸坐は「弊社、新文芸坐における職場問題について」と題するお知らせを発表した。

 同社は「2022年10月以降、当館の元従業員によるX(旧Twitter)上での執拗な営業妨害行為(当館においてパワーハラスメントが行われた旨を喧伝し、当館への映画の配給や映画の上映を非難する行為)が繰り返され、その結果、複数の映画の配給・上映を中止せざるを得ない事態に至りました。また、元従業員は、当館で上映した様々な映画を楽しまれたお客様に対しても、いわれのない批判を行うなどしております」と説明し「まずは、当館として、元従業員の行為により、お客様及びお取引先様各位に多大なるご迷惑をお掛けしたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

 元従業員の行為について「悪質と言わざるを得ず、当館としては、事態を重く受け止め、警察署へ相談済みであるとともに、今後、元従業員に対する法的措置を検討していることをご報告申し上げます」と報告。

 職場の問題については「元従業員の在籍期間中(2015年3月から2016年1月)、元従業員から弊社に対し、当館における休憩時間の取扱いその他職場環境全般に関する相談が寄せられたことがあり、その際には弊社担当部署にて対応し、可及的に速やかに改善を行いました。その後、元従業員は、当館を退職した2016年頃から、顧客として当館へ来館し、約5年に亘り、当館に対する音響及び画質に関する要望を寄せておりました。しかし、2021年、元従業員に対して、要望には添えない旨をお伝えしたところ、元従業員から“在籍期間中にパワハラを受けた”との申入れがあったため、当館において調査しましたが、労働施策総合推進法の定める“業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動(パワーハラスメント)”があった事実は確認できませんでした」と、調査結果を明かした。

 「本来であれば、2022年9月頃、このような調査結果を公表する予定でしたが、当館の公表内容に関して元従業員から同意が得られず、元従業員から話し合いを終了する旨の通告を受けるとともに、上記のような営業妨害行為が開始され、現在に至っております」と説明。「公表の遅れにより事態が深刻化し、お客様及びお取引先様へご迷惑をお掛けしたことを、重ねて深くお詫び申し上げます」とした。

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