◇パCSファイナルステージ第2戦 ソフトバンク7ー2日本ハム（2024年10月17日 みずほペイペイ）
2戦3発。4番のバットが止まらない。ソフトバンク・山川が初回に同点打、5、7回には2打席連発。3安打3打点で、一気に日本シリーズ進出に王手をかけた試合の主役となった。
「出来すぎじゃないですか。全打席で集中力を持てています」
0―1の初回2死二塁で加藤貴のチェンジアップを捉え左前への同点打とし、「個人的にはレフト前がうれしかった」と話した。打席で眼光が鋭くなったのは4―2の5回2死だ。宮西のフルカウントからのチェンジアップを左翼テラス席に運んだ。4点リードの7回には先頭で福島が初球に投じた直球を仕留めて、低い弾道で左中間テラス席に放り込んだ。「自分の目つきは見えませんけど、“狙う”という思考が定まっています」。ゾーンに突入している。
CSファイナルS2戦で5安打5打点。小久保監督は「期待通りです。ずっと良かったし志願してフェニックス（リーグ）に行ってるくらいですから」と称えた。宮崎で8日から3日間、打席での勝負に加えて走り込みの独自メニューにも取り組んだ。「僕は完全に休むとあんまりなタイプなので。今、打席では速く振れている感覚はある」。勢いそのままにスイープ突破へ打線をけん引する。（井上 満夫）