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狙い通りの展開だった、勝機はあった…吉井ロッテのリベンジに向けた3年目が、始まった

スポニチアネックス 2024年10月18日 8時3分

 プロ野球はセ・パ両リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)の真っ盛りだが、ロッテの今季はレギュラーシーズン3位、CSファーストS1勝2敗で敗退という結果で幕を閉じた。日本ハムとの今季対戦成績は6勝18敗1分け。CSファーストSで1勝2敗という結果も当然のこととして受け入れるしかないが、勝機はあった。

 ファーストSの3試合の日本ハム先発陣の対ロッテ戦の成績を見ると、加藤貴5勝1敗、防御率1・85、金村3勝1敗、防御率4・13、北山1勝0敗、防御率0・00。大量得点は望めず、ロッテが勝つためにはロースコア、しかも先に点を取るむことが必要だった。そして佐々木、小島、種市の頑張りで、狙い通りの展開に持ち込んだ。

 第1戦は佐々木が8回無失点と好投し、ソロ本塁打2本による2点を守って逃げ切り。悔やまれるのは小島が先発した第2戦。2―0の7回1死二、三塁からマルティネスの遊ゴロの間に失った1点だ。2四球と暴投でピンチを招き、「奪われた」というよりも「献上してしまった」。それが9回の万波の同点弾、延長10回の浅間のサヨナラ打の“呼び水”になった。

 吉井監督は「敗因は小島の代え時を間違えたこと。7回頭から代えるべきだった。こういうゲームはいつも以上に力が入ってるので。体力どれくらい残ってるかを見誤った」と自らの責任を認めた。重圧のかかる試合で小島は毎回のように走者を背負い、何とか無失点で切り抜けてはいたものの、ボディーブローのようにジワジワと効いていたのだろう。先頭に四球を与えた時点で限界だったのかもしれない。ただ、無失点の投手を交代させることは、試合の流れを変えてしまう可能性もあり、簡単に決断できることではない。

 迎えた第3戦。三たびロッテが先制した。ところが、先発の種市が2―0の3回2死二、三塁から清宮に右前同点打を許し、2―2の7回2死一、二塁から水野に右中間へ2点三塁打を浴びて試合をひっくり返された。7回は2死二塁からポストシーズン4打数無安打2三振と当たりのなかった田宮を2ストライクと追い込みながら四球を与えてしまったことが痛恨だった。

 打線は3試合とも得点は2点止まり。好機にあと1本出ていれば、違った展開になっていたかもしれないが、「たられば」を言ったらキリがない。来季続投が決定した吉井監督は「自分の采配が至らなかったところが重なったと思うので、そこはしっかり振り返りたい」とし、「昨日や今日みたいなゲームを勝ち切れるチームにしていきたい」と3年目となる来季に目を向けた。現在は、みやざきフェニックス・リーグを視察中。V奪還へ、若い力が伸びてきてくれることを期待している。(記者コラム・大内 辰祐)

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