◇女子テニス 木下グループ・ジャパン・オープン第5日(2024年10月18日 大阪・モリタTCうつぼ)
シングルス準々決勝が行われ、世界ランキング188位の伊藤あおい(20=SBCメディカルグループ)は同118位のエバ・リス(ドイツ)と対戦し、6―7、6―2、6―3で下して準決勝に進んだ。
女子テニス協会(WTA)ツアーの本選初出場ながら、予選から勝ち上がり、1回戦で20年全豪女王のソフィア・ケニン(米国)を撃破。続く2回戦は同50位で第8シードのエリザベッタ・コッチャレット(23=イタリア)を6―4、6―3で下した。
準々決勝は第1セットを6―7で競り負けるも、続く第2セットを6―2で奪うると、最終の第3セットを6―3。「疲れた…」。率直な思いを抱きながら、2時間を超える戦いを制し、会見では安どの笑みを浮かべた。
「今日は1セットをギリギリのところで取られてメンタルにきたけど、セカンドとファイナルでようやくバックが入ってきて。何とか自分の好きな展開になってきた」
パワーに頼らず、ループやスライスを多用する独特なスタイル。「筋トレとかが本当に好きじゃなくて、それをやるぐらいなら他のステータスに全フリしようかなと思っているタイプ」ということもあり、現形にたどり着いた。以前は動きが遅いことから「カメ」と呼ばれていたといい、最近では「ヘニョヘニョ」と言われることが多いという。
プロテニスプレーヤーとしての目標を「賞金のため」と言い切り「将来の夢が、引退して家に引きこもること。頑張って稼いで、20代後半ぐらいには隠居生活しようかなと」と語る伊藤。グランドスラムなどへの思いを問われると「勝ちたいんですけど努力はしたくないタイプなんです」と最後まで“ワールド”全開だった。