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藤井竜王 第2局は矢倉右王 佐々木八段は封じ手時刻からなお8分考慮 持ち時間で佐々木が1時間多く残す

スポニチアネックス 2024年10月19日 19時7分

 将棋の藤井聡太竜王(22)=王将を含む7冠=が挑戦者に佐々木勇気八段(30)を迎える第37期竜王戦第2局は19日、福井県あわら市「美松」で1日目が始まり午後6時8分、佐々木が61手目を封じて1日目が終了した。封じ手時刻の午後6時、立会人の深浦康市九段(52)が「次の手を封じて下さい」と告げたが、将棋盤を凝視した佐々木が身動きしない。8分後、佐々木がようやく封じる意思を示した。

 藤井に角頭へ打たれた歩への対応を封じ手用紙に記したと見られるが、「番勝負は偶数局が大事」の言葉もある。藤井の先勝を受け、先手番となった佐々木はぜひキープしたい第2局。初のタイトル戦で、慎重を期すその心情が映るようだった。

 戦型選択でも、佐々木が変化球を投じた。戦型は先手・佐々木の矢倉右王へ進んだ。

 歩を2度進め、突き越した1筋の広さを生かす決断だった。「王飛接近すべからず」は習いのある格言だが、佐々木は昨年10月の第73期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)の挑戦者決定リーグ・近藤誠也七段戦で経験済み。ただ、当時は佐々木が逆の後手。結果、敗れたことで気づいた利点があったのだろうか。

 藤井との過去7戦は角換わり5局、相掛かり2局の内訳。藤井が117手で勝利した、前回対戦の10月5、6日の第1局まで4局連続角換わりだった。繰り出した秘策の成否は2日目の20日に判明する。

 1日目の消費時間は持ち時間8時間から佐々木が3時間17分、藤井は4時間17分。対局は20日午前9時、再開される。

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