◇セCSファイナルステージ第5戦 巨人1―0DeNA(2024年10月20日 東京D)
巨人の名手、門脇誠内野手(23)が超ウルトラスーパープレーで虎の子の1点を守り切り、試合後のお立ち台では完璧な問答を披露してスタンドに陣取ったG党のボルテージを上げまくった。
「2番・遊撃」に入って初戦から5試合連続で先発出場。打席では3打数無安打1四球と快音には恵まれなかったが、持ち前の守備ではまさに神がかり的な存在感でまばゆいばかりの光を放った。
1―0で迎えた7回だった。1死から桑原の打球を左翼・オコエが後逸して三塁打にしてしまったところで先発右腕・山崎伊が降板。2番手左腕・高梨がマウンドに上がった。
ここで巨人内野陣は前進守備。森敬が弾き返した痛烈な打球は門脇が守る遊撃に飛んだ。
これを抜群な反応と動きでスライディングキャッチした門脇は、素早くバックホームして三走・桑原をタッチアウトに取り、同点を許さず。門脇のスーパープレーに続いて森敬の二盗も岸田が阻止して1点リードを守り切った。
阿部監督を「もう素晴らしいプレーをしてくれて、あの2つで勝ったようなものなので。素晴らしかったです」と喜ばせたビッグプレー。
試合後、山崎伊に続いてお立ち台に上がった門脇は、まずは前進守備に入った場面について聞かれると「絶対飛んでくんなと思ってました!」と笑顔でキッパリ。いきなりスタンドの爆笑を誘った。
門脇の思いとは裏腹にいきなり飛んできた打球。しかも痛烈な当たりだった。だが、実際に打球が目の前に来ると「いらっしゃい!っていう感じでした」と名手の体は自然に反応。ここでもスタンドの爆笑をさらった。
見事なスライディングキャッチのあとで矢のようなバックホーム。桑原は猛然とヘッドスライディングしてきたが、本塁生還は許さなかった。
「いやもうホントに必死で。ピッチャーを助けたいっていう一心で9回ずっと守り続けてるんで。アウトにできて良かったです」。そう笑顔で話した大ヒーローにスタンドは大歓声と大拍手。門脇のスーパープレーの時も大歓声が凄かったが「メチャメチャ聞こえてて。きょうの夜、多分、寝れません!」と興奮でほてった心と体をちゃめっけたっぷりに表現した。
もちろん、ここでも巨人ファンは大盛り上がり。最後にインタビュアーから「門脇さんの守備もあって明日はいよいよ決戦です!一言お願いします!」と振られると、「ま、多分、礼都がしっかり締めてくれるんで。僕からは、明日絶対勝ちましょう…だけを言っておきます」と冷静に一言。決勝アーチを放った2学年下の中山礼都内野手(22)に花を持たせる気遣いまで見せ、最後まで完璧な門脇だった。